(2019/08/04)日本映画の最高傑作「犬神家の一族」のお話(1976年の日本映画を中心に筆者の趣味で語るコンテンツの歴史)

おはようございます。

当年44歳になります筆者より、昔の秀逸かつ一大センセーションを巻き起こしたかつての日本映画の白眉「犬神家の一族」を紹介するという配信記事です。

今の2019年は、探偵ものといいますと「名探偵コナン」などの話、になるのですが、筆者にとっての名探偵ものの漫画といえば、「ジッチャンの名にかけて」の金田一一(きんだいちはじめ)が事件を解決する、「金田一少年の事件簿」であります。

なお、この後編の位置付けであります「探偵学園Q」についても語りたいところですが、これは別の機会に譲ります。

そして、なぜこの金田一少年が有名になったかといいますと、もともとは横溝正史さんが小説として大ヒットし、さらに映画化されると日本映画界の最高峰と呼ばれるようになったシリーズ、金田一耕助シリーズの「犬神家の一族(1976年、昭和51年)」という映画を抜きにしては語れないのです。

那須高原の権力者、犬神家の当主である犬神佐兵衛(いぬがみさへえ)が裸一貫から築いた莫大な財産を残し、他界しました。

その遺産や事業相続者を記した遺言状をめぐり、凄惨な事件が起こっていくのですが、その後の小説や漫画やアニメや果てはゲームやパチンコにおいても、本作は多くオマージュされておりまして、この作品をモチーフにしたキャラクターや演出は、非常に有名になっております。

すなわち、

「スケキヨマスクと呼ばれるゴムマスクを着用した佐清(すけきよ)の容姿やスケキヨマスクという名称」

「股開きで逆さまになって下半身だけ露出した男性の遺体(スケキヨと思わせながらそうではなかった)」

「「犬神家の一族」をもじった名前の一族による大規模遺産騒動」

などの演出は、全てこの映画の大ヒットから得られたものです。

そして、その金田一耕助シリーズの「孫」が金田一少年(金田一一)として活躍し、それから「探偵学園Q」に引き継がれ、そうして、今は猟奇アリバイ殺人の正当後継者として連載が始まった「名探偵コナン」が、時代の要請を受けてその猟奇性や残虐性を低下させながら、今の時代のメイン探偵コンテンツの座に君臨し、漫画のみならずテレビ、アニメ、ゲーム等々あらゆるコンテンツ領域に進出しているというわけです。

ちなみに金田一少年の名探偵の「孫」という設定は、当然にアルセーヌ・ルパンの「三世」であるところのルパン三世をオマージュしたところであるのは明白ですし、名探偵コナンは、当然コナン・ドイルが世に放った推理ものの古典であり白眉である、名探偵シャーロック・ホームズを引き継いでいることは論を待ちません。

このように、現代のアニメやゲームの設定や世界観について、もう少し前のこの業界の歴史を知っているとより深く理解できるのではないかというお話でした。

ふしぎの海のナディアで出てくる万能潜水艦ノーチラス号(正式名称は「第2世代型惑星間航行用亜光速宇宙船エルトリウム」)後継の発掘戦艦エクセリオン(正式名称は「第四世代型超光速恒星間航行用超弩級万能宇宙戦艦ヱクセリヲン」、通称 Ν-ノーチラス号)の放つ主砲ビームの発射音は、わざわざ当時の若き監督であった庵野秀明さんが、宇宙戦艦ヤマトの製作陣に許可をいただいて、発進シーンはヤマトのオマージュ、主砲の発射音もヤマトのショックカノンと同じにしてあるという念の入れようです。

最後に個人的な趣味を差し込んだ極めて個人的趣味の色濃い配信記事は以上です。

(2019年8月4日 日曜日)

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日本の特撮・アニメ映画史を駆け足で語ってみたいと思います

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