プラットフォーマーが抱える情報自体が富として認識されるような時代になったという話です

駅のプラットフォーム

おはようございます。

2018年9月のプラットフォーマーと呼ばれる巨大情報産業に関する配信記事です。

インターネット回線を通じた「クラウド」(雲)という情報収集手段によって、世界のプラットフォーマー企業と呼ばれる巨大情報産業会社が、世界中のありとあらゆる情報を握る時代になりました。

そして、富としてこれまで認識されてきた、貴金属や宝石、不動産や貨幣といった伝統的な価値保蔵手段から、情報そのものが価値を持つという認識のシフトが急激に進んでいるのではないかと思っています。

具体的には、

①世界一のオンライン小売業から世界中の顧客購買データを抱えるに至り、その巨大な情報クラウドプラットフォームを「AWS」というソフトサービスにして周囲に売り出し、それを使わせることで収益源にしている米国アマゾン、

そして、

②高品質ガジェットデバイス「iPhoneシリーズ」を顧客に毎年買い求めさせ、その端末収入で稼いだ売上を、惜しげも無く自社OS開発費用に充て、そして通信環境とリンクさせた同端末からあらゆる情報をアップルクラウドという名前のクラウドシステムに吸い上げることに成功した米国アップル、

それから、

③世界中の情報に一瞬でたどり着く高難度のインtーネット上のオンライン検索システムを構築し、Gmailをはじめとする無料系サービスを提供し、広告収入で売上を確保しながら、クラウドデータマイニングにより世界一のデータストックを保有するに至った米国グーグル、

この3社がどうやらここでいうプラットフォーマー企業として名が挙がる最右翼の3社と言えましょう。

現在のところ、世界の企業の時価総額ランキングにおいて、この3社とも時価総額1兆ドル(111兆円)近辺で当然トップを走っています。

この3社が保有する、膨大な顧客情報、森羅万象を含むあらゆる情報が、事実上の伝統的貨幣に代わる「富」として認識されているといって過言ではありません。

すでに、個人や一企業レベルで、「情報」を「管理」できる時代は終わりました。

どんなに秘匿しても、電子文書になる、さらには「撮影」されてしまえば最後、インターネットストレージに「格納」され瞬間どこかのクラウドシステムに取り込まれてしまうということなのです。

こうした事実上の公共財とも言えるクラウドシステムを維持発展管理しているのが、これらのプラットフォーマー企業ということになります。

プラットフォーマー企業たちは、ますます寡占状態となり、公共財としてのデータセンターの役割から、情報を人から人へ簡易に伝える情報共有者の役割も果たしていくでしょう。

通信技術の4Gから5Gへの進化により、このクラウドへのデータの反映(ミラーリング)は通信回線が繋ぎっぱなしになるであろう将来においては、ますますデータリンク化が進み、スタンドアローンの機械やガジェットは限りなく少なくなっていくことでしょう。

まさしく、マザーコンピューターが世界の全ての情報を持って支配する、あの手塚治虫「火の鳥」未来編の未来国家ヤマトのような世界が出現するのでしょうか。

それはわかりませんが、整理されない大量の情報を整理することが可能になってきた現在、その将来に向けてどのように向かっていくのか楽しみでもあり少し不安でもあります。

商品やサービス・商品を集めた「場」を提供することで利用客を増やし、市場での優位性を確立する多くのプラットフォームと呼ばれる機能ですが、究極のところ、サービスや商品を全て含めた情報を丸ごと取り込むというところが、プラットフォーマー企業と言われる存在ということです。


本日は、ご静聴いただきましてありがとうございました。

こちらからの言葉足らずのビジネス解説は以上です。

(平成30年9月14日 金曜日)

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