平昌オリンピック2018スピードスケート女子500m金メダルに輝いた小平選手おめでとうございます(2018/02/20)

おはようございます。

2018年2月の配信記事です。

平昌(ピョンチャン)冬季オリンピックが開催中です。

その平昌五輪第10日目の2月18日(日)、スピードスケート女子500メートルが行われ、小平奈緒選手(相澤病院所属)が36秒94の五輪記録で優勝しました。

これは、未だ誰も出したことがない低地での36秒台の記録でした。

冬季五輪の女子日本選手としては、1998年長野大会の里谷多英選手(女子モーグル)、2006年トリノ大会の荒川静香選手(女子フィギュアスケート)に続く、史上3人目の優勝となりました。

おめでとうございます。

この小平選手のエピソードですが、まさに人格ある選手には人が集まり、人が支えて人の和が広がる話に満ちています。

小平選手は、地元長野の病院所属の選手です。

ただ、病院がスケート選手を養成して、何か病院経営に得になることがあるでしょうか?

しかし勤務先の病院の理事長は、長野で世界を目指す選手をなぜ応援できないんだ、と言って、この選手を応援することこそ地域の、社会に対する相澤病院の答えであると決めて、スケートに夢をかける小平選手を応援することにしたのです。

小平選手は病院勤務職員です。

病院勤務の職員の立場のまま、スピードスケートに専念させ、そしてヨーロッパ遠征の経費も、職員の海外出張費として捻出するのです。

飛行機は、公式遠征費用としてはエコノミー分しか出せないので、ビジネスクラスへのアップグレード分は理事長個人が負担し、合わせて年間1,000万円もの多額の援助をしてきました。

この陰の支えに、陰徳に小平選手は見事応えました。

社会的に企業が意義ある活動をするというのがCSRの姿ですが、ここには前々からの、小平選手と病院側との、理事長との相互の信頼や深い尊敬があったのです。

松澤病院の患者の皆さんも、殊のほか喜ばれたと思います。


何のために滑るのか誰と健闘を称え合い誰に成果を報告するのか

誰のおかげでプレーすることができるか。

自分にどれだけの人が自分の夢を乗せてくれているか。

誰と喜びや悔しさを分かち合いたいか。

そもそも、冬季競技は華やかなフィギュアスケートを除けば、オリンピックの時くらいしか注目されないのです。

ですので、専門選手をサポートしたところで企業の広告効果などは実はほとんど見込めず、受け入れる企業や活動資金を援助するスポンサーは非常に少ないのです。

筆者も、日本国内では全くスポンサーがつきにくいマイナー競技となってしまったボート競技については少しは知っておりますので、そのことはよくわかります。

ボート競技が明治時代に海外から初めて輸入された時には、琵琶湖から流れ出す瀬田川のレガッタの両岸には5万人もの観客に埋め尽くされた、と当時の新聞にあるくらいですが、時代とともに観客の嗜好も変遷するのです。

そして、現在の冬季競技の選手の多くは、トレーニングとは別に生活の基盤となる所属企業やスポンサー探しを行ないながら競技を続け、そうした逆境もバネにして、そして立派に戦っているのです。

小平選手のように成果を挙げた選手も、競技結果が伴わなかった代表選手たちも、等しく競技自体の地位向上と社会的意義をも感じて、それぞれの厳しい勝負の世界を生きているのです。

相変わらずスケートではイの字ストップができるくらいのほぼ素人ですが、氷上や雪上のスポーツも見て応援したいと思った筆者からは以上です。

(平成30年2月20日 火曜日)

東京オリンピックのマラソン競技と競歩競技が札幌に疎開されそうになっているという件についての当社の公式見解です(2019/10/31)

おはようございます。 2019年10月最後の、東京オリンピックのマラソン競技と競歩競技が札幌に疎開されそうになっているという件についての筆者の公式コメントを配信いたし…

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自分だけが社会問題解決に参画しているという選民意識が芽生えているとすれば残念だと思った建前と本音の話 ▼事業を通じて社会問題解決に邁進する!というような社会運動…

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