個人の見解であり関連する組織等とは関係ありません

(2020/01/17)もはや大衆娯楽ネタと化した日本経済新聞「私の履歴書」における主人公たちの華麗なるコンプライアンス無視のダブルスタンダードについて論じます(みなさんは絶対に真似しないことをおすすめします)

学級新聞

おはようございます。

同じメディア同士、堂々と論戦したいと思います。

日本経済新聞のことを思い返してみますに、今を去ること23年前、大学卒業新卒で採用された某長期信用銀行(日本興業銀行、創業1902年日英同盟と同い年、最初の仕事は日露戦争の戦費調達のため、日本国外債をロンドン市場で売り捌くことであり、2002年3月に合併により歴史を閉じる)に勤め始めてから、かれこれ令和元年(2019年)の年末まで、実に23年間の長きにわたって購読してきた新聞ですが、さすがに最近の「私の履歴書」のおっさん武勇伝があまりにも「痛く」なってきて見る(読む)に堪えなくなってきましたので、電子版含めて解約したという筆者からの配信記事です。

もはや大衆娯楽ネタと化した日本経済新聞「私の履歴書」における華麗なるコンプライアンス無視のダブルスタンダードについて論じてみたいと思います。

日本経済新聞(朝刊)の裏の一面に、名物コラム「私の履歴書」というものがあります。

これは、功成り名を遂げた、いわゆる人生あがってしまって「暇な」元経営者や財界人、それから元スポーツ選手などが「俺ってすげえんだぜ」と成功体験を1ヶ月間にわたって(ゴーストライターの力を借りながら)語るというコラムです。

もう、若手や部下を集めて飲み会やって、自慢話をするという「機会」も急速に失われつつある今日、この手の方々の語る最後の縁(よすが)がこうした既存メディアになっているものであろうと推察されます。

これから、のことは一ミリも書いていないくせに、若人のこれからに期待するといった最終回(月末)のお言葉と言い、素晴らしい匂いがするものですが、何しろ自分が生きている世界が違う、何をやっても言っても許される全能感というか、無敵感に溢れて大変芳しいのです。

具体例をあげてみましょう。

2020年(令和2年)を飾るトップバッターは、2020年1月現在においての日本証券業協会会長であり、日系大手証券会社の大和証券の社長、会長を務めた鈴木茂晴氏が登場しています。

筆者も、日本証券アナリスト協会員の資格も持っておりまして、毎年安くない会費(2万円程度)を支払っておりますが、この世界の代表の方の放談ぶりに、控えめに申し上げて開いた口が塞がらないレベルです。

日々、不謹慎な話、豪快な話というより卑しい、下品で卑屈な話の連発でありまして、「大和証券も、(これを掲載する)日本経済新聞も、公開メディアとして一体大丈夫なのだろうか?」と心配になっております。

具体的に列挙してみます。

まず、①インサイダー取引に風説の流布、という類型からご紹介します。

何でもありの時代で、お客さんとの会話で「これは極秘の情報です」とか「絶対に確実です」など当たり前だった。インサイダー規制も風説の流布もない。今ならみんな法令違反で一発アウトだ。(第9回 2020年1月10日付)

日本経済新聞「私の履歴書」より

今でも昔でも、法令違反は一発アウトです。

次は、②顧客を罵倒してプライドを傷つけて買わせる、という類型です。

菓子店の社長いわく「この銘柄の魅力はわかるが、今はカネがないからなあ」。これを聞いた越田さん「社長、ないのはカネではなく度胸でしょう」「君、失礼なことを言うな!」と顔を真っ赤にした社長だったが、結局買い注文を入れてくれた。「伝説の営業マンはこんなセールスをするんだ」とぼうぜんとした覚えがある。(第10回 2020年1月11日付)

日本経済新聞「私の履歴書」より

ある意味、伝説です。

続きまして、③顧客に嘘をつく、という類型です。

黙って聞いていた先輩社員が受話器に向かって放ったひと言を、今も覚えている。「お客様、いったん入った買い注文を取り消すと、大和全店のコンピューターを逆回ししなくてはなりません。大変なことになります」。もちろんウソだ。必死の言い訳が功を奏し、何とか注文キャンセルはなくなったが、「全店逆回し」は、しばらく支店内で流行語になった。(第11回 2020年1月12日付)

日本経済新聞「私の履歴書」より

嘘はいけません。

最後に、これはまずいことが一見してわかる④暴力団への営業、という類型です。

・その顧客の自宅に出向く。すぐに覚った。「これはヤバいぞ」。出てきた初老の男性のもとには先客がいた。丸刈りで正座し、「戻って参りました」などとやっている。刑務所帰りだとすぐわかった。金融債2000万円の保有者は、地元のヤクザだったのだ。今ならあり得ない。(第11回 2020年1月12日付)

日本経済新聞「私の履歴書」より

当時でも今でも、ありえません。

最後といいながら、もう一つ、不法投棄の事案です。

禁止されていたのだが、バイクを通勤に使うとラクだった。中古だからよく故障し、ついに壊れたバイクを海岸に捨てた。今なら不法投棄にあたるだろう。ナンバープレートを外して捨てたからばれないだろうと思っていたのに、ほどなくバイクを買った店から電話がかかってきた。ナンバーは外したが、店のシールが付いたままだった。万事おおらかな時代だった。(第11回 2020年1月13日付)

日本経済新聞「私の履歴書」より

不法投棄は犯罪です。

ナンバーを外すなど、チンピラの類です。

さて、このようなおっさんの武勇伝を聞いて、皆さんはどうお感じになられますでしょうか。

したり顔で市場のルール順守、などという記事を配信している日本経済新聞のみなさんも、よくこんな恥ずかしい駄文を載せられると筆者は個人的に思います。

ちなみに、小泉進次郎環境大臣が、たかだか2週間ほどの育児取得について、「どうせ遊んでるだけ」「そんなんで育休取得は促進されない」みたいに言ってる人達は、その昔残業やめて積極的に早く帰ろうと試みた上司に対して「どうせ遊んでるだけ」「そんなんで残業削減は促進されない」とか言ってた人達と同じように感じられ、このような「層」の人々こそ、こういった「武勇伝」を我先に吹聴している実体験を持つ筆者としては、教育の荒廃もここまで来たかと恐ろしいと感じています。

昔やった恥ずかしいことは心の奥にしまって、墓場まで持っていこうと決めて、それがせめてものおっさんの矜持だと考えております。

引き続き、おっさん文化の浄化の一助となってまいりたいと考える、筆者からの施政方針は以上です。

(2020年1月17日 金曜日)

(2019/10/07)大手経済新聞社の社説に載っていた金利も支払えない「ゾンビ企業」に関して思ったことを書いておきます(後日振り返っておくべき記事)

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