個人の見解であり関連する組織等とは関係ありません

2013年のアメリカの債務上限引き上げ問題にみる拡張財政への警鐘

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おはようございます。

2017年1月の配信記事です。

2013年に、アメリカの債務上限引き上げ問題が勃発しまして、一時は解決の糸口がつかめないままチキンレースの様相を示してきたのは記憶に新しいところです。

周りは早く解決してほしいと思っているはずなのに、なぜ意図ぜざる方向に物事が進んだのでしょうか。

まず、アメリカで法案を法律として成立させるには、国民投票で選ばれる議員で構成される下院と上院の双方が独立してそれぞれ可決して、その上でさらに国民投票で選ばれる大統領が署名する手続が必要があります。

そして2013年時点においては、大統領職と上院は民主党が支配していますが、下院は共和党が過半数を占めていたのです。

そして、国会議員に限らず議員というのは通常自分の所属する政党が決定した方針に従って集団的に(没個性的に)行動します。

これが党派主義といって普通の姿です。

個々の議員にとって普段は党の意向に従って振る舞うほうが、党の今後のサポートも受けやすくなりますし、次の選挙で推薦を貰い票を上積みし議席を維持できる可能性も高まるのですから。

下院を支配する共和党は連邦政府予算の圧縮を唱えています。

もっとも金食い虫なのが社会保障給付など、今後も長期にわたり雪だるま式に予算を食いそうな危険性があるところ(要するに日本の社会保障費や医療費のようなもの)の削減を厳しく主張しています。

一方上院で過半数を握る民主党はこうしたオバマケアという一連の政策で実現しようとする年金生活者・身体精神障害者・低所得者層などの保護と再チャレンジは譲れない一線だと考えています。

両者とも、その政党の「色」を決定付けるコアな価値観のところで真っ向から対立しているわけですから、個々の議員の行動としては天晴れなことなのです。

合理的な行動なのです。

それぞれの政党の支持者も応援しています。

こういう状態では、共和党が支配している下院から出された共和党寄りの法案は上院の民主党多数派で潰され、民主党が支配している上院から出された民主党寄りの法案は下院の共和党多数派で潰されることになり、結局何も決められないまま時が過ぎていくということになります。


2017年トランプ大統領の主張する政策は実現可能か

法案や予算が早期に成立しようが、実は議員が得るものは少ないのです。

これが、政治の安定を願う投資家と根本的に利害を異にするところです。

しかし、党派主義的な行動が「もはや得策ではない」と感じられる瞬間が迫ってきた結果、それぞれの主張に妥協する形で、債務の上限は引き上げられたという経緯があります。

さて2017年1月に就任しましたトランプ大統領は、これまでの共和党出身の大統領とはだいぶ異例の大統領のようで、債務削減というより財政出動の大盤振る舞い、壁を作ると言った公共事業礼賛の姿勢、加えて国民に対しては大幅な減税を打ち出すというまさに魔法の杖のような政策を引っさげてきています。

このような何でもOKという政策が一体実効性があるのか、いつまで続くのか、筆者としては非常に注目しています。

世界的な少子化時代はもうすぐ来ていることをひしひしと感じずにはいられない筆者からは以上です。

(平成29年1月24日 火曜日)

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