個人の見解であり関連する組織等とは関係ありません

英国欧州離脱やトランプ大統領誕生にみる「合理的経済人モデル」破綻

                                        ビルメン王YouTube動画はこちら
https://www.youtube.com/c/BirumenkingNews

おはようございます。

2017年2月の配信記事です。

英国のEU離脱(ブレグジット)と米国トランプ大統領誕生、この二つの大きな国民的選挙結果は、既存の統計学的手法による事前調査では到底ありえなかったと見られた衝撃的な結末を迎えたことで、2016年の世界史上の政変として長く記憶に刻まれる出来事となりました。

筆者だって驚きました。

これらを事前に予想していた、なんて口が裂けても言えません。

しかし、なぜ彼らは勝てたのでしょうか。

これまでの、出口調査や事前の政党支持調査といったアンケート結果より既存の統計学的手法を駆使して精度を高めるというアプローチをはるかに超えた、投票活動にダイレクトに直結する投票者に直接作用する、いわば非合理的心理訴求活動を行なったのです。

具体的には、フェイスブックやスマホでの、普段何気なく扱っているこれらのデバイス上やアプリ上でのユーザーの個々の振る舞いをビッグデータとして活用すれば、サンプル数は通常のアンケート調査をはるかに超える爆発的な裾野に広がります。

そして、非常に細分化され、個々にターゲティングされた投票者属性に沿った、もっとも効率的な(ここでいう効率的とは対立候補への投票行動を低下させ、自陣営候補への投票活動を結果として向上させるもの全てをいいますので、いわゆる低俗な訴求方法も大いに含みます)選挙公報活動を行うのです。


合理的経済人のモデルは崩壊したのか

かくして、経済学にとどまらず心理学においても根幹ともいうべき前提である「合理的経済人」という存在は完膚なきまでに否定されたのです。

だれも、合理的に生きて合理的に死ぬわけではない。

なぜなら、誰も合理的に生まれてきたわけではないからである。

そのような言葉すら生まれてきそうですが、とにかく、人の心理や認知というものは、そのように合理的にはできておらず、投票行動に直結する感情は非合理的な論理展開を経ている場合も多いということなのでしょう。

かくして、一般の理知的な人々からすれば眉をひそめるキャンペーンを張っていたようにみえるEU離脱派や(嘘も方便?)、暴言だらけで発言の一貫性すら取れていないように見えるトランプ陣営(ツイート人形?)が米国大統領に登りつめるという珍事が現実になりました。

このようにして、どう考えても一貫性を欠いているEU離脱派の主張やトランプ候補の主張ですら、なんとなく全体に対して希望的観測を解釈されうるという美しい誤解も生まれることになりました。

既存のメディアや社会支配層を攻撃すると、なんとなく選挙民はカタルシスを刺激されます。

対立候補は、「嫌な女」であり、欧州連合は自分たちから仕事や財産を持ち逃げする収奪システムと映るのです。

世界中を驚かすような結果を見せると、世界中が驚く、そんな既存の政治支配層をイメージし、そこからの解放を謳う、こうした選挙手法で非合理的な投票活動を全体のムーブメントまで昇華させ、かくして英国はEUを離脱し、米国はトランプ大統領を頭に戴くようになったわけです。

こうなると、政治家とは、大衆の感情や反応にその時々に合わせた完全便乗型の人工知能(人形)に限りなく近くなってくると思われます。

この泡沫ブログ記事の内容すら、彼らのビッグデータに取り込まれてしまうのでしょうか。


なかなか怖い世の中に入ってまいりました。

確かに非合理的に、体に悪いと思ってはいるのですが飲み歩いている筆者からは以上です。

(平成29年2月21日 火曜日)

SNSでフォローする