個人の見解であり関連する組織等とは関係ありません

家賃収入が減ってしまいサブリース会社を訴えた大家の話を見て考えた

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おはようございます。

2017年2月の配信記事です。

継続的契約関係において、環境の変化により双方トラブルになることはよくあるものです。

最初はお互い良かれと思って始めた事業が、どうしても双方にとって納得できない収益水準になってしまうこともよくあります。

家賃収入を10年間変えないという契約でアパートを建ててサブリース会社に一括賃貸したという事案で、10年経過前に賃料を減額させられたとして、愛知県の高齢男性がサブリース大手会社を相手取って、減額分の支払いを求める訴訟を名古屋地方裁判所に起こしたそうです。

こうした同様の「減額」事案が全国で相次いでいることからも、不動産賃貸というビジネスが、「大家丸儲け」のおいしいものでは決してないということを如実に示していると不動産業界の割と長い筆者などは考えるのです。

逆に、大家にとってウハウハならば、当該サブリース会社に代わる別のサブリース会社が、もっと高い賃料を提示してきて、それでも賃貸借契約を盾に居座り退去しない既存のサブリース会社を追い出す(キックアウト)するための訴訟がなされる、という事案もあってしかるべきですが、どうもそのようなうらやましい話は寡聞にして聞きません。


事情変更の法理というもの

当初の契約書の記載で、どのようにガチガチに例示したところで、その後の社会情勢の変化によって社会常識に沿えば変更も妥当ということになるのであれば、お互いにその変更ができないと困るというのは少し考えれば当たり前の話です。

そんな当たり前の社会常識というやつに則った判断を、既に世の中の変化によって妥当性を失ってしまった明文の契約書に対してどう対抗させるか(ひっくり返すか)、ここが世に言う弁護士が依頼人を救うために日々頭をひねり靴をすり減らして頑張っているところなのであります。

どんなに堅牢な契約書を作成しても、定期借家契約のような強行法規でないかぎり、事情変更の法理というのは一般的にどのような場面でも適用されるので、なので弁護士(とその弁護士に依頼する依頼人)がいる限り、こうしたひっくり返るリスクはいつもあるということです。

今回の事例につきましても、一方的に減額されてかわいそうだ、というのは一面的な評価であるかもしれませんで、確かに、何をもって被害とはあくあで原告側の言い分であり、訴えられたサブリース会社側にとってみればその物件は近隣の相場と比較しても妥当どころか極めて良心的な家賃なのかもしれず、これでも我慢しているといえるのかもしれません。

とにもかくにも、全ての責任の多くは、そのような賃料の将来的にとれなくなるような立地に、無理して経費や減価償却費、管理費用などのかかるアパートなどを建ててしまった大家と、高い賃料で安請け合い、責任感のない賃貸契約をしたサブリース会社両者にあるものと思います。

弁護士でもありませんし、また、土地の目利きなど全く自信ない筆者からは以上です。

(平成29年2月23日 水曜日)

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