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2014年10月の日本銀行による金融緩和の舞台裏について

日銀本店(上から見ると円の形をしています)

おはようございます。

2014年11月の記事です。

日本銀行が平成26年10月31日に決定したより一段の金融緩和政策決定に際し、11月25日に、この日の議論の様子を公表しました。

これは、約一ヶ月の猶予を置くことで、少し落ち着いた状況で具体的な舞台裏を示すことで、今後の日銀の意思決定の参考にしてもらおうという趣旨です。

相手が経済・市場という日々変わりゆくものなので、猶予といっても政治的なそれとは違い、公表までの期間は非常に短くなっております。

対するFBIやCIAの機密解除は75年だったりしますよね。

さて、10月31日の議事要旨を見るに、会合ではかなりの委員が2%という物価上昇率の目標にこだわってこれ以上の金融緩和を行うのは、日銀による政府の借金の穴埋めととられかねない、副作用が強いとして反対した委員が4人と、賛成5人に対しかなりの反対派が論陣を張ったことがわかります。

この点、そもそも日銀の金融政策というものによって、「個人や企業の物価上昇への『期待』を強められるのか」という根源的な議論がなされました。

追加緩和の発表と実行で物価上昇への『期待』の再浮揚が可能と見る緩和派に対し、反対派は『期待』が高まる効果はないかより少ないと主張したのです。

議論は平行線のまま5対4の採決で追加緩和実施が決まったのですが、これは黒田東彦総裁ら執行部が押し切った形となりました。

このように、とても頭の良い人達が様々なデータを駆使して激論を戦わせているというふうに思われがちな日銀の政策決定会合という高度な機関決定ですが、議論の要点を探っていくと、「日銀が物価上昇の期待を国民に与えることができるか」という点に絞られることがわかり、意外に単純な構図ではないかと思うのです。

ですので、難しそうな議論を敬遠することなく、庶民や市井の目を持って事態を俯瞰することが大事なのだと思います。

この金融緩和決定により、株価は上昇、そして円安は進み、原油等の輸入物価上昇は現実のものとなっています。

日銀の行動が国民(我々のことです)に物価上昇の「期待」を与えることができるか、今後の経済情勢に注目です。

辻立ち経済アナリストの筆者からは以上です。

(平成26年11月30日 日曜日)

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