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重層的に下請や孫請に細分化した仕事を再委託するゼネコン・スタイル

失恋レストラン

2014年6月の記事です。

大きな建築物を建てたり、大規模なシステム(銀行の勘定系システムなど)を構築する際には、ウォーターフォールモデルと呼ばれるプロジェクト管理手法が使われることが多いです。

こうした大規模プロジェクトに関係する組織や人員は勢い相当規模多くなるため、このような場では意思決定ラインを定め、業務を一括して受託した元請が、重層的に下請や孫請けに細分化した仕事を再委託するということが行われます。

公共施設の建築工事の場合を例にしますと、国や県の担当官僚が窓口となり入札が行われた後で、発注契約がなされ工事が行われることになりますが、この請負契約を結び、工事全般を統括する業者が元請業者です。

そして、元請は、内装についてはA業者、水まわりはB業者へというように、仕事を細分化して別業者に再委託の形で発注していくのです。

この元請業者から仕事を請負う業者は下請といいます。

下請には二次請け、三次請け…とさらに階層構造になっているのが通常です。


現代のアプリ開発においても同じ

さて、現在のIT業界で日進月歩なのがiPhoneやアンドロイドといった共通プラットフォーム端末に載せることができる「アプリ」の開発です。

しかしながら、日本の携帯電話メーカーにおいては、折角優秀な技術者を抱えて研究させていても、彼らを実際のプログラミングを組む仕事をさせずに、元請け業者よろしく仕様書の作成やプロジェクトの管理をさせてしまうという、ゼネコン・スタイル(下請構造)を踏襲してしまっています。

こうしたゼネコン・スタイルは、そもそも少人数では決して達成し得ない大規模プロジェクトを遂行するための一つの手法に過ぎないのですが、アプリ開発の世界では日進月歩で優秀な技術者の豊かな発想によるプログラミングこそ最も成否の肝となるのです。

それなのに、実際のプログラミングを単純作業と割り切ってしまい、下請と派遣にやらせているという開発体制では世界に注目されるアプリ開発はできないと思っています。

料理で例えますと、自分で料理したこともない「シェフ」が作った机上のメニューに従って、バイトやパートが作っている食堂と、一流の食通でもあるシェフが研鑽を積んで自分で仕込んだレシピを元に自らの腕を振るって作り出す料理店とでは、[看板が似たものであっても]雲泥の差が付くのは自明でしょう。

正社員は使い回しのきく総合職という名のホワイトカラー。

下請や派遣社員、パートは専門職という名の職人ブルーカラー。

こういった産業革命直後の工場時代の人事システムをなぞっているだけでは、この先の未来は暗いものとなってしまいます。

といいながら料理といえばカレーと親子丼くらいしか自信のない筆者からは以上です。

(平成26年6月9日 最終更新:平成28年6月9日 木曜日)

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