YouTubeチャンネル登録もお願いします©2013/08- 上田海事代理士事務所

[2016年3月論考]iPhoneSEは売れるかどうかを考えた話

4s for Steve

おはようございます。

2016年3月のガジェットに関する配信記事です。

iPhoneSEなる4インチ端末がアップルからリリースされました。

いよいよ実機がお客のもとに届き、そこここで「開封の儀」が行われるのでありましょうが、筆者はiPhoneSEはそこまでの売れ行きを見せることはないのではないかと見ています。

その理由を記したいと思います。

まず、4インチの端末はiPhone5sまで踏襲されましたが、当時は、それより大画面な端末が市場を席巻しつつあり、さすがの独自路線のアップルも、路線の修正を図らなければならなかったという点があります。

そうして、iPhone6,6+という、大きめの画面サイズの端末を2種類出し、大多数「8割の顧客」の要望に応えたというわけです。

ここで、アップルの戦略が修正された、と筆者は考えるのです。

捨てた大きさモデルに先祖返りするのは常道に反する

ジョブズの頃のアップルは、単一商品にこだわりました。

製品ラインナップを増やして顧客に選ばせるというのは他の一般メーカーがやることで、例えばアプリ一つにしても、今の6sと6s+と今回出るSEとの3種類の画面サイズに対応するように開発するのは、余計な手間がかかるわけで、AppStoreを通じた百万種類のアプリが選べるという謳い文句も色あせてしまうように思うのです。

今回のSEのリリースは、単に4インチ端末である5や5sを使い続けている「2割の顧客」に対して、買い替えを進めるという程度のインパクトしかなく、しかも5や5sを使い続けていて、6や6+といった片手で操作しにくいという調査結果もあるいわゆる「若い女性ユーザー」にとってみれば、全く外観が変わっていないこのSE端末をわざわざ買い替えようとするのか、実は疑問なのです。

筆者は女性の気持ちはあまりわかりませんが、数年前に流行った型古の服をわざわざ買い替えようとする女性はあまりいないのではないかと思うのです。

ちょっとインターネットで調べものして、ラインで写真のやりとりをしますといった「ライトな」使い方であれば、5sの性能で十分で、いくらメモリが速いとかカメラの性能が上がったといっても、これらのライトユーザーの求めるところとは幾分ずれているのではないかと思うのです。

したがって、市場やネットの世界が盛り上がれば盛り上がるほど、そもそも数年前の端末の形に戻り、別段デザインに変更点もない今回の「新製品」に対する期待感が本当に世の中に満ちているのかという疑問に至るのです。

もちろん、iPhoneSEはこうした新製品にしてはずいぶん「安く」「お求めやすい価格」でリリースされています。

しかし、安い、ということを売りにする製品に未来はあるのかという根本的な問いがあります。

それは、ジョブズが全力で否定していたことだからです。

安いことを価値にする時代に背を向けて、世界を驚かしてきたのがアップルという会社であり、創業者である最後の革命者ジョブズの姿勢だったわけで、この点を強調すればするほど、アップルも顧客や市場や株主や関係者の声に押されて、いわゆるひとつのいろんな関係者に配慮した最適化された一般的メーカーへの道を歩んできているのかもしれないなどと思うのです。

それが悪いことではないのはわかっているのですが。

ジョブズに会ったことは残念ながらありませんが、未だに4s(for Steve)を現役で使っております筆者からは以上です。

(平成28年3月26日 土曜日)

SNSでフォローする