あげまん
あります。私はあまり社交的な方ではなかったんですが、彼女は真逆で誰とでも仲良くなれるようなタイプ。彼女がいると自然と周りの空気も明るくなり、地元では「動くパワースポット」と呼ばれていました。一方、私は口数も少ない上、他人に心を開くのにものすごく時間がかかるタイプでした。しかも、いつも難しい顔をして近寄りがたい雰囲気で塗り固められていたので、人が集まる所に行ってもあまり声をかけられる事がありませんでした。そもそも、笑うのがとても下手でした。あまりにも性格が違うので、付き合い始めた頃はお互いの周辺が驚いていました。そんな彼女と付き合い出してから、様々なことが一変します。彼女は、私の知人友人また家族に至るまで「あの人は実はこう考えている」「こんな事があった」など、あらゆる場面で私の通訳をしてくれるようになりました。元々少し怪しそう&気難しそうな雰囲気を持っていた私の素性がどんどん理解され、周りも「あーだからそうだったんだ」「もっと早く言ってくれよ」と打ち解けてくれるようになりました。気づけば私の友人知人は何倍にも増え、いろんな人に対して自然に心を開く事ができるようになりました。本音で話す事が怖くなくなりましたし、何より笑うのが上手になりました。このように、自分の分厚すぎる冷たい殻を壊し、私を日向の道へと導いてくれたその人が、今の奥さんです。【あげまんの種明かし】彼女は元々保育士だったんですが、その保育園ではモンテッソーリ教育を取り入れていました。彼女は私の生い立ちを聞いて思うところがあり、子供の非認知能力を高めるのと同じ事を数年かけて実践したそうです。「大人にも有効なんだな」と感心してたら「いやあんたが子供なんだよ」と言われました。
