大学の体育会運動部が一般社団法人を設立して本格的なクラブ運営に乗り出す
おはようございます。
2016年8月の記事です。
本日は大学の体育会運動部が一般社団法人を設立する時代になったという記事です。
過去、社会人を含む日本一に4度輝いた実績を持つ、京都大学アメリカンフットボール部(ギャングスターズ)が一般社団法人を設立しました。
大学クラブの社団法人化は全国初とみられます。
法人の理事長には部のゼネラルマネージャーがつき、京都大学本体も運営に関わるということです。
本体の関与が必要なのは、同クラブは同大学の広大な京都北白川にある農学部グラウンドを根城にして、日々厳しい練習を積んでいることからも、国の固有財産の無償利用の実績があるから当然と言えましょう。
しかしながら、大学本体とは独立した主体として、運営の独自性を確保するための独自財源を確保するために、このような形で団体を設立することは意味があるのではないかと思うのです。
財源目標は年間1億円
具体的には、ファンクラブ的なグッズの販売や、スポンサーとの契約などで、年間1億円の財源を確保したいとのことです。
1億円というと非常に非常に高額な感じがいたしますが、この21世紀の専門化された時代に、ほとんど素人の学生を鍛え上げて、3年半後に大学のみならず社会人も倒して日本一を奪還すると本気で考えれば、このくらいの投資は最低限必要となりましょう。
組織と資金力で、選手とスタッフのモチベーションを高め、彼らの時間投資の成果を最大化し、試合の勝利という果実を受けとる。
アメリカンフットボールという競技は非常に個々のポジション毎の選手の役割が専門化されており、かつチームで統一された戦術で試合を進めていくという極めて戦略的なスポーツです。
米国は1人なら速いが、4人なら日本の方が速かった、という2016年リオオリンピック男子陸上400メートルリレーの実例もありますように、組織から見直せばトップは見えてくるのです。
同部が最後に学生日本一に輝いたのは1996年、社会人も倒して文字通り日本一に輝いたのは1995年です。
それより20年あまり。
これからのスポーツ界が、あらゆる人間に開かれたオープンなものに成長することを期待しています。
同じく古豪のボート部(端艇部)も忘れて欲しくないと思っております筆者からは以上です。
(平成28年8月29日 月曜日)