予備試験論文対策
司法試験・予備試験、および司法修習生試験(二回試験)の直前まで使える「法律全科目・論文直前完全チェックシート( cheatsheet )」を作成しました。
各科目の「思考の出発点」、「鉄板のフレームワーク(型)」、そして「絶対に落としてはいけない核心の条文文言」を1ページに凝縮しています。試験会場に入る直前までスマホや印刷で見直してください。
📑 法律全科目・論文直前完全チェックシート
🔴 公法系(憲法・行政法)
「主観的な正義感」を徹底排除し、国と国民の「距離感」を法律の文言でコントロールする。
👑 憲法:人権侵害(違憲審査)の型
- 保護範囲(文言の特定)
- 「憲法〇条の文言にいう『〇〇の自由』の保護範囲には、……が含まれる」
- 制約の存在
- 「本件法律(処分)は、〇〇を禁止(制限)し不利益を科しており、直接的な『制約』がある」
- 違憲審査基準の定立(13条後段「公共の福祉」の具体化)
- 【鉄板の3ステップ(中間〜厳格)】
- ①規制の目的が正当(または重要)か
- ②目的と手段の間に実質的関連性(適合性)があるか
- ③より制限的でない他の選び得る手段(LRA)が存在しないか
- 【鉄板の3ステップ(中間〜厳格)】
- あてはめと結論
- 問題文の生の事実(データや社会情勢)を、目的・手段の不合理性の立証に全て注ぎ込む。
🏗️ 行政法:抗告訴訟(取消訴訟)の型
- 訴訟選択(行訴法3条2項)
- 「本件〇〇の効力を否定するため、行訴法3条2項の『処分の取消しの訴え』を提起すべき」
- 処分性(3条2項の文言解釈)
- 「公権力の主体たる行政庁の行為によって、直接国民の権利義務を形成しその範囲を確定するもの」
- 原告適格(9条1項・2項「法律上の利益を有する者」の文言解釈)
- 【最重要あてはめ】 行訴法9条2項に基づき、「個別法の目的・要件の文言」を引用。
- 「個別法〇条の文言は、一般公益のみならず、周辺住民の『生命・身体の安全(個別的利益)』を保護する趣旨である」
- 本案の違法(行訴法30条「逸脱・濫用」)
- 「事実誤認」「考慮尽くし・他事考慮」により、裁量権の範囲を「逸脱又は濫用」したと結ぶ。
🔵 民事系(民法・民訴・商法)
「誰が(主観)」「誰に(主観)」「何を(訴訟物)」「どの条文(要件)に基づいて」求めているかを精緻にパズルする。
🏡 民法:請求・要件・あてはめの型
- 生の主張(結論):「原告は被告に対し、〇〇を求める(または〇〇円の支払いを求める)」
- 法的根拠の提示:条文の「本文」「ただし書」「各号」の文言を省略せず提示。
- 契約(415条1項前段):「債務の本旨に従った履行をしないとき」又は「履行が不能であるとき」
- 免責(415条1項ただし書):「債務者の責めに帰することができない事由」
- 物権(206条):「所有権の要件(所有+占有)」
- 不法行為(709条):「故意又は過失によって」「他人の権利……を侵害した」「損害」
- あてはめ:問題文の「日付」「金額」「動機」の数字をそのまま条文の文言に流し込む。
🤝 民事訴訟法・実務基礎:構造の型
- 処分権主義(民訴法246条):「当事者が申し立てていない事項(訴訟物)について判決できない」
- 弁論主義(第1原則・主張原則):
- 「判決の基礎となる主要事実(要件事実)は、当事者が自ら主張しなければならない」
- 「ただし、間接事実・補助事実には弁論主義は適用されない(自由心証・247条)」
- 二段の推定(民訴法228条4項)の型:
- 「印影の一致(補助事実)」→「経験則」→「本人の捺印(事実上の推定)」
- 「本人の捺印(228条4項)」→「法律上の推定」→「文書全体の真正成立」
- 既判力の客観的・主観的範囲(114条、115条):
- 客観的:原則として「主文に包含するもの(訴訟物)」のみ。例外は「相殺の抗弁(114条2項)」のみ。
- 主観的:原則は「当事者」。例外は「口頭弁論終結後の承継人(115条1項3号)」(手続保障の有無)。
🏢 商法(会社法):利害調和の型
- 【大原則】:「会社の利益(機動性)」と「株主・第三者の利益(取引安全)」の対立を意識。
- 【利益相反(356条1項、365条1項、423条3項)】:
- 「356条1項2号の『自己のために株式会社と取引』に該当」
- 「365条1項の『取締役会の承認』を欠くため、善管注意義務(330条)違反(任務懈怠)となる」
- 「423条3項1号の文言により、損害額について『任務を怠ったものと推定』される」
- 【表見代表取締役(354条)】:
- 「①外観(表見名称)、②帰責事由(黙認・放置も含む)、③第三者の信頼(善意・無重過失)」
- 【株主総会決議取消(831条1項1号、2項)】:
- 「議長の整理権(315条)を逸脱し、株主の発言権(314条)を奪う行為は、『決議の方法が法令に違反し、又は著しく不当なとき』にあたる」
- 「2項の裁量棄却について、『違反する事実が重大でなく、かつ、決議に影響を及ぼさなかった』とは言えない」
🟢 刑事系(刑法・刑訴・実務基礎)
「客観的な事実・物証」を絶対の基準とし、そこから「人の主観(故意・供述)」を逆算して挟み撃ちにする。
🔪 刑法:犯罪成否の3ステップ
- 構成要件該当性:条文の文言(実行行為、結果、因果関係、主観的故意)への厳密なあてはめ。
- 違法性阻却事由(36条1項・正当防衛等):「急迫不正の侵害」「自己又は他人の権利を防衛するため」「やむを得ずにした行為(必要性・相当性)」の文言チェック。
- 責任責任阻却事由:期待可能性の有無など。
⛓️ 刑事訴訟法・実務基礎:事実認定と手続きの型
- 犯人性推認の「双方からのアプローチ」(挟み撃ち)
- 犯人からのアプローチ:現場の客観的証拠(DNA・指紋・足跡)から「犯人像」を特定。
- 被告人からのアプローチ:被告人の「機会(アリバイ不存在)」「動機」「犯行前後の奇異な行動」を積み上げる。
- アリバイ弁解の排斥
- 「被告人のアリバイ弁解は、客観的証拠(スマホGPS、防犯カメラ等)と時間的・地理的に明白に矛盾し、不自然であるため採用できない(不利益事実の補強)」
- 秘密の暴露(真実性の保障)
- 「自白に含まれる事実が、『犯人しか知り得ない特殊な事実』(遺族も警察も未把握、未報道)であり、客観的事実と合致するため、自白の信用性は極めて高い」
- 共犯者供述(引き込みの危険の排除)
- 「自己の責任転嫁(引き込みの危険)を内包するが、一貫性があり、かつ『客観的物証による骨組みの裏付け』があるため、信用性は維持される」
- 被害者供述(性犯罪等)
- 「①供述の具体性・一貫性、②虚偽告訴の動機の有無、③被害直後の客観的行動(自然な被害後行動)と補強証拠(診断書等)から、高度な信用性を有する」
💡 本番で1点を絞り出すための共通メンタル
問題文を開いたら、まずは「条文の文言そのもの」にマーカーを引いてください。学説の難しい議論に逃げるのではなく、「この問題文のこの事実は、条文のどの言葉(文言)に吸い込まれるか」を意識してペンを動かせば、それだけで合格ラインを大きく超える強固な答案になります。
このチェックシートをベースに、「実際の過去問(例えば令和〇年の解説)」にこれらをどう適用するか、具体的な実践演習を1つやってみますか?それとも、これで全科目の対策を完了としますか?あなたの次のステップを教えてください。

