コの字やロの字で中庭のある家を作る不動産屋が福岡にあります
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中庭のある家 |
おはようございます。
本稿の執筆は2014年7月です。
最近、主として防犯の観点から、庭を外庭ではなく中庭として配置し、中庭を地下部分まで掘り進んで採光面にも配慮した形の住宅が筆者の住む地方都市にも普及してきたように感じます。
確かに、都市部では分譲マンションが全盛と言えます。
オートロックでセキュリティは万全ですし、荷物の配送(宅配便)や仕出し弁当に至るまで、専有部の玄関からはシャットアウトできます。
外でくつろぐのはバルコニーで充分といった向きもあるのではないでしょうか。
上下階への騒音が気になるという点も、遮音構造の進歩と普及によりかなり軽減されています。
夏の暑い日などの冷房費用や冬の暖房費用を考えると、上下階に居住空間があるだけコスト減となります。
それでも、開放的な一戸建てへの一定の需要はあります。
しかし、防犯意識の高まりから、最近の一戸建て住宅を眺めるに、なかなか不安な要素もいっぱいです。
塀を巡らせても、周囲からの侵入は容易ですし、そもそも周囲の視線が気になって、庭があってもくつろげず、窓にはカーテンやブラインドを敷き詰めるような息の詰まった感じもしてしまいます。
中庭仕様の家を提案する
そのような一戸建ての課題を解消し、本来の解放感を味わうための一つの解決策が、中庭仕様の家なのです。
外はカリッと堅牢に、中はジューシーに。まるで節足動物のように表面は固いウロコや殻で覆いますが、中はのびのび空間を保持できるというわけです。
具体的には、家を「ロ」の形や一辺が壁の「コ」の字に設計します。
真ん中部分は地下まで掘り進み、地階にも中庭への窓を設けて自然採光を取り入れます。
外部の四辺を壁で囲みますので、セキュリティーは鍵1本で済みます。
普通の一戸建てのように、窓の鍵は締めたか、勝手口が開いてないかなど気にする必要も無くなり、また風と光が中庭から家の中に直接吹き込むというわけです。
もちろん、このような設計で家を立てるには、土地規制上の制約があり限界もあります。
しかし、考え方一つで住まいの考え方も変わるというよい例だと思います。
「雨ですけど布団が干しっぱなしですよ」とインターホンでよく忠告をいただける筆者からは以上です。
(平成26年7月30日 水曜日 最終更新:平成28年7月30日 土曜日)