昇進した君へ

第1章 昇進は能力の証明か

昇進は、能力の証明だと思われている。

だが実際には、昇進の理由は それほど単純ではない。

年功。空席。タイミング。組織再編。上司との相性。

それらが重なった結果として、人は昇進する。

能力がまったく関係ない、とは言わない。だが、能力だけで決まることは、ほとんどない。

問題は、昇進した側が、その事実を忘れてしまうことだ。

「選ばれた」という感覚は、簡単に「自分は優秀だ」という物語にすり替わる。

そしてその瞬間から、学ぶ姿勢が止まり、現場から距離を取り始める。

本来、昇進とは 責任の増加であって、能力の完成形ではない。

だが現実には、昇進を「到達点」と勘違いする人がいる。

そうした人は、難しい仕事を避け、判断を部下に委ね、評価と承認だけを管理するようになる。

昇進は、人を測る試験ではない。

むしろ、昇進してから どう振る舞うかこそが、その人の実力を浮き彫りにする。

出世した、つまり昇進した君へ。

出世してない、昇進してないバイトリーダーの俺が、教えてやんよ。

目を剥いて、耳をかっぽじって、良く聞いときな。

以上