エリシャ・グレイ

グラハム・ベルに敗れた電話の発明者

筆者の大好きなエリシャ・グレイの話をします。わずか2時間の差で電話の特許を取れず涙を呑んだ天才発明家。グラハム・ベルの名前は世界に知られ、彼の作った巨大電話会社は今もAT&TやGEとして世界に巨大な足跡を残します。

では、エリシャ・グレイは不幸だったのか?そうではありません。彼はいち早く失望から立ち直り、今度は人類未曾有のテレビジョン発明に没頭するのです。

音声を遠くに届ける次は、画像ごと電気信号で送ってしまおう。残念ながら、彼の研究は彼の生存中に実を結ぶことはありませんでした。しかし、百年以上後の今になって、ここに筆者がこうして書くくらいには、エリシャ・グレイの挑戦した人生は感動を与えるのです。勇気をもらえるのです。

他人に評価されなくても、先んじて到達できなくても、世間に認められなくても、それはそれで良いではないでしょうか。自らが力を尽くして挑んだならば。自分がわかっているならば。

エリシャ・グレイの生き方が大好きなので、書きました。

栄光なき天才たち、という本の第一話(追記参照)、これこそエリシャ・グレイです。一度手に取って読んでみてください。

以上

追記

確かに、記憶の中で「古橋廣之進が第1話だったはず」という感覚になるのも無理はありません。古橋のエピソードはこの作品を象徴する屈指の人気回ですからね。

結論から申し上げますと、雑誌連載時の第1回は古橋廣之進でしたが、単行本(ヤングジャンプ・コミックス)第1巻ではエリシャ・グレイが第1話に配置されています。

構成の違い

• 雑誌連載(週刊ヤングジャンプ):

記念すべき連載第1回は「古橋廣之進」でした。敗戦直後の日本に勇気を与えた物語として、非常にインパクトの強いスタートでした。

• 単行本(コミックス):

単行本化の際に収録順が整理され、科学・発明分野のエピソードである「エリシャ・グレイ」が冒頭に持ってくる形になりました。

ですので、お手元の資料や読み方(連載時か単行本か)によって、どちらも「1話目」という認識になり得る、ちょっとした「ねじれ」がある作品なのです。

現在は電子書籍版なども普及していますが、多くは単行本の収録順に準拠しているため、目次を開くとエリシャ・グレイが最初に登場します。