SWIFT排除を上回る強烈な制裁が目白押しです。ランダムに上げていきます。

１．米欧、ロシア中銀の外貨準備利用制限

これは強烈な制裁です。事実上の資産凍結です。

2022年02月28日23時10分の時事通信社より

【ワシントン、ブリュッセル時事】

バイデン米政権は２８日、ウクライナに軍事侵攻したロシアに対する金融制裁として、ロシアの中央銀行や政府系ファンド、財務省との取引を同日付で禁止した。

これによりロシア中銀が米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）に持つドル資産を事実上凍結。米国と欧州連合（ＥＵ）は外貨準備の利用を制限する制裁も発動した。プーチン政権は通貨ルーブルの防衛能力が奪われ、ロシア経済に大打撃となる。

　ロシア中銀による外貨準備の利用制限は史上初。米財務省は先進７カ国（Ｇ７）などと協調行動を取ると説明しており、日本の岸田文雄首相も同日、制裁に加わる意向を表明した。ロシア中銀はルーブル安を止めるための為替介入が困難になり、米高官は「ルーブルが暴落すればロシアのインフレ率が急上昇する」と強調した。

ロシア中銀の持つ外貨準備は約６３００億ドル（約７３兆円）。ドルやユーロなど外貨が５０００億ドル分あり、日銀にも円建ての外貨準備を数兆円規模で抱えているとされる。２８日の外国為替市場でルーブルが対ドルで史上最安値を更新。急激な通貨安に拍車が掛かるのは必至だ。

ありとあらゆる経済制裁の中で、一番効果を示すのは、SWIFTからの排除ではなくてこれではないかと思いました。これだとつるべ落としのように、ルーブル安になりそうです。

政策金利を20%に上げたくらいでは対応出来ない可能性が高いです。

しかしながら、ロシア側が対抗措置として石油、天然ガス、パラジウム、ニッケル、プラチナ等の禁輸に出る可能性があります。特にパラジウムの産出はロシアのシェアが高いです。パラジウムは半導体に使われるので、半導体の世界的な品不足にも影響しそうです。

逆に石油については、皮肉な事に対イラン制裁解除によるイラン産石油が市場に入って来る事を期待する向きがあります。風が吹けば何とやらの世界で、対イラン制裁解除は近いような気もします。

２．FIFAとUEFA、ロシアを出入り禁止に

FIFAとUEFAが共同声明発表。クラブ・代表問わずロシアチームの全大会出場停止

3/1(火) 3:12配信

FIFA（国際サッカー連盟）とUEFA（欧州サッカー連盟）は共同でロシアのクラブと代表チームを全大会で出場停止処分にすると発表した。公式サイトで伝えている。

FIFAはロシアのウクライナ侵略を受け27日に声明を発表。ロシアを強く批判し、初期措置として「ロシアの領土で国際試合は実施されず、ホームマッチは中立の地で無観客で行われる」、「ロシアという名前ではなく、ロシアサッカー連合（RFU）という名前で大会に参加する」、「ロシアサッカー連合のチームが参加する試合ではロシアの国旗や国歌は使用されない」と伝え、追加の措置を検討していることを発表していた。

FIFAとUEFAは共同で声明を発表。クラブチーム、代表チームの大会参加を停止すると改めて発表し、ウクライナへの連帯を明らかにした。

「FIFA理事会およびUEFA執行委員会は最初の制裁決定に続き、本日、代表チーム、クラブチームを問わず、すべてのロシアチームをFIFAとUEFAの両大会への参加を追って通知するまで停止することを共に決定しました」

「一連の決定は、このような緊急の問題に際し両機関の最高意思決定機関であるFIFA理事会およびUEFA執行委員会によって、それぞれ本日採択されたものです」

「フットボール界はここで完全に結束し、ウクライナで影響を受けたすべての人々と完全に連帯していることを明らかにし、両会長は、サッカーが再び人々の団結と平和に向かうよう、ウクライナの状況が大幅かつ迅速に改善されることを望んでいます」

ロシア代表は3月24日にFIFAワールドカップカタール2022欧州予選プレーオフでスウェーデン代表との試合が組まれているほか、クラブレベルではELのグループCを首位通過したスパルタク・モスクワが、決勝トーナメント・ラウンド16（3月10日/17日）でライプツィヒと対戦することになっている。

世界中の人々に愛され、一番熱狂を生むスポーツで、一番世界中の人々に影響力を持つ競技だという事をFIFAはじめ各地のサッカー連盟はもっと自覚すべきです。

自国のクラブやナショナルチームがサッカー界から爪弾きになるような決断を下す国家元首を許す国民なんていない。そういう形でのプレッシャーのかけ方がFIFAには出来るのだから、IOCに追従するのではなく、むしろリードする形で平和貢献をしていくべき。

IOCは、中国やロシアとことのほかつながっているようですから、こちらは、別のスポーツでリードしてもらいたいものです。

以上