司法試験予備試験論文受験体験記2023

みなさまのあたたかい応援およびお力添えをいただき、
司法試験予備試験論文試験を滞りなく受験することができました。
ここに受験体験記を著し、共有させていただきます。
みなさんのご厚意に、重ねて感謝申し上げます。
今後ともよろしくお願いします。

南近大ビル
論文試験概要

予備試験論文終了

司法試験予備試験論文試験、無事終了しました。とにかく力を尽くしました。ひたすらに問題読み込み、問われたことに素直にガリガリ答えまくりました。結果、文字数めちゃくちゃ多くなりました。表裏合計4ページ(22行のA4スペース×2のA3用紙の裏表)最終行まで埋め切ったのは、

憲法
行政法
刑法
(刑事訴訟法)3ページと3/4
労働法
民事基礎
刑事基礎
(民法)3ページと3/4
(商法)3ページと1/2
(民事訴訟法)3ページと3/4

ということで、10科目中6科目は完璧に埋めきりました。文字は小さくコンパクトに。全て、文字数一本あたり2,000字を軽く超えていると思われます。さらに労働法については、さらに事案(セクハラ、つきまとい)が大好物であったことからターボをかけて、さらに文字を小さくしてこれでもかとびっしり書き込みました。
以下に答案用紙のサンプルを上げておきます。この表裏4頁まである答案を、土日の2日間合計12時間20分で10通仕上げる、という一般人にはまあまあ過酷な試験です。1科目あたり原則70分しかありません。問題文を10分で読み込み、残り60分で4ページ書き切る。1ページあたりに書くのに使える時間はわずか15分。かような試験です。
受験予備校のサイトを見ますと、1ページ22行あり、一行に28文字、論文式試験 基本A3両面で4ページ分88行×28文字程度 最大2,500文字程度の答案用紙に対して7割から8割程度の論述を行う(つまり2,000文字程度)ものとされていますが、たった70分でこんなに内容含めて書ける人(あくまで量だけ、ですが)は正直なかなかいないと思います。

このような、A3一枚の厚手の紙の表裏(表は1、2頁で裏が3、4頁)。ほとんど銀行の稟議書のノリです。基本事項をこれでもかと重ねて問題文通りのシチュエーションに沿って具体的に絨毯爆撃。びっしり書きまくります。書くことはいくらでも出てくるので問題はなかったです。正直あっという間でした(題意に沿って思考を愉しむ)。合否は全くわかりませんが、択一は、できたかな。。という微妙な手応えだったところ、採点対象者13,255人の合格者2,685人(合格率20.1%)中、292位という思いがけない上位合格を果たしたので、予備試験受験者層のレベルはそんなに高くないかもしれない、とは思います。この2,685人の合格者のうち、当方が参加した福岡市の教室には28席用意されていましたが、うち2人は初日から姿を現しませんでした。しかも、受験した26人のうち女性はたった1人。この司法試験予備試験が、いかに世の中に知られていないか、わかろうというものです。とにかく、この試験は気落ちして離脱してはダメなのです。どんなに実力がなかろうが、自信がなかろうが、それでも試合終了じゃなかったら、生き残っているなら試験場には出て最後まで試験を受け続けなければならない。それがわかる人から最終合格していく、そんな試験なのでしょう。

司法試験予備試験 択一試験合格

司法試験予備試験 択一試験に合格しました。応援ありがとうございます。これからが本番です。一層励んで参ります。 以上

そもそも、12時間超の試験といっても、モノを書くのが好きな人種であれば、そんなのは苦にはならないでしょう。かの漫画家手塚治虫先生は2晩、石ノ森章太郎先生は3晩徹夜して、その間席を立ったのはトイレの数回のみ、それも鬼の形相をした編集者が窓から逃げないか見張っていた、寝ないように差し入れのドリンクを手元にもって控えていた、印刷所を止めながら、出来た原稿から編集部にまわしていたというような過酷極まりない話を聞くにつけ、我が身の置かれたありがたい環境に、泪が止まらないとすら思います。
時代を更に遡れば、わずか10代後半の少年兵が、特攻の直前に残した遺書を護国神社や靖国神社に見ることができます。この文章の崇高さ、文字の美しさはどうでしょう。こんな文章逆立ちしても書けるわけないのですから、せめてそんなご先祖様に少しでも近づけるように気合いを入れて書くのがスジってものです。書くことが見つからないとか、手が痛いとか、そんなこと言っている場合ではないのです。問題文の事案で困っている人たちを救わないといけません。
ということで、今日からは、(運良く受かった場合の)口述の勉強と、学習範囲(過去問)を予備試験に加えて司法試験本番のものまで広げて対策していこうと思います。ここまでくれば、ほとんど、日本語の、国語の試験じゃないかと思います。法文条文は最低限引きまして、該当条文と、目的条文に戻って、骨太に論じてみました。あと、立場をふらふらさせずに、悪い奴を徹底的に追求して逃さないように追い込みましたw(労働法のセクハラ事案とか、放置したグループ親会社とか)。答案集めるとき、他人のは裏、つまり3ページ以降が真っ白という答案も結構あるように見受けました。さらに文字が細くて力がないように思われました(あくまで当方の感想です)。
文字の読みやすさには最大限留意しました。わたしの愛用の三菱鉛筆の戦友ジェットストリーム0.7mmボールペンで、しかも問題冊子を下敷きにして濃く確実に滑らかに書きました。日本習字少年部八段位の毛筆硬筆力を発揮。中学校一年まで通わせてもらった親に感謝です。
あと、大問2つなら、1,2ページの最終行できっちり大問1解答を終わらせ、3ページ目の冒頭から大問2解答が始まるようにバランス取りました。こんなの日々上司やお客に囲まれている社会人なら当たり前なんですけど、たぶん(学生時代からそのまま勉強ばっかりしている)受験者の多くは、そんなのあんまりわかってないのではないかと思います。
あと、体力の重要性です。身体に良いものを食べて、よく寝てできるだけ早起きして身支度して、自身のまわりを整え風呂を洗い炊事をして片付け、庭の掃き掃除と飼っている犬の餌やりと排泄物の処理、それから靴磨きに洗濯。やりながら法文のチェックや判例の読み込みはできます。また、身体を鍛えるために毎朝50回の腕立て伏せと300回のスクワットを続けています。毎日スクワット倶楽部というSNSプライベートグループがありますので、興味がある方ご連絡ください。お誘いします(一ヶ月2,000円という廉価です)。はっきり言って、最後は体力と集中力と精神力の勝負です。最後の試験の3時間半、民法商法民事訴訟法の最後の民事訴訟法に手を付けるとき、刻々と迫る終了時刻に胸が締め付けられるようになります。裁判上の和解とかよくわからんし、という弱音をはねのけ何かを頭のすみっこから探し出し、法文をめくり、そして見切り発車で書きまくります。もうダメだ、みんな思うその刹那、一つだけ前に出るその時が来たのです。最後の5秒前まで粘って最後に「以上」の二文字を書いて終了。やりきりました。再現答案なんて書けません。頭は真っ白です。
合格発表は、2023年12月21日(木)16時。法務省の司法試験委員会のWEBのみでの発表です。今後もやることは変わりません。結果はまた共有します。
ということで、幸運にも受かった場合に目前に迫ることになる口述試験(民事基礎と刑事基礎の2科目、2日に分けて東京で行われる)の勉強と、そもそもの学習範囲(過去問)につき予備試験に加えて司法試験本番のものまで広げて、引き続き択一論文双方の力を更につけるべく、引き続き毎日毎時間、スキマ時間を惜しんで対策していこうと思います。
引き続き、応援よろしくお願いします。弁護士になったら、皆さんのあらゆる相談ごと、一手に引き受け解決に向け全力で励みます。
おかげさまで試験が無事終えることができました。(わたしの親戚含む)ご先祖様がいらっしゃる護国神社に謹んでご報告。ありがとうございました。

以上

福岡県護国神社に報告、拝礼