吉野家シャブ漬け発言事件(2022年)

吉野家自体が、一番の生娘シャブ漬け発言の被害者なのかもしれない

世間を一気に沸騰させた、「生娘シャブ漬け発言」で一気に有名になってしまった、かの2022年吉野家事件、真相はこうだと思います、というのを書いていきます。ちなみに生娘はなまむすめではなくて、きむすめ、と読み、処女の、性交渉をしたことがない女性のことを指す隠語です。なお男の場合は童貞(どうてい)です。ちなみに筆者も童貞です。

さて、いきなり『(吉野家)不買運動ダー!!』とかFacebook/SNS投稿した、社会的影響力の高い知り合いもいたようなので、ちょいと待ってくださいコメントを書いたのを大幅加筆修正の上で上梓します。

問題発言の役員(すでに退任)は世界最大の消費財メーカーP&G出身のいわゆる「P&Gマフィア」です。

記事からみなさんがなんとなく感じているかもしれない「日本の老害」的な人では全くなくて、むしろ逆で、P&Gシンガポールでヴァイスプレジデント(わざわざヴァと書く)というプレッシャーの大きな業務分野を経験した上で吉野家役員もしながらマーケティングコンサルもするという、今、日本で幅を利かせている大変優秀だけれども「傲慢さが鼻につく」現地文化や風俗や個々の市井の人々の気持ちには全く興味のない、カネかねカネのグローバリストってやつです。まあ、唾棄すべきあさましい存在ってやつです。

平べったい日本人みたいな顔していますけど、中身は日本人じゃありません。人工国家シンガポールとやらで勘違いの「グローバリズム」というやつにどっぷり漬かった自称エリート。痛い奴です。会ったことありませんけどw。

こういう消費財のグローバル企業、P&Gキャリア組、みたいな人が日本の古い体質の大企業に突然やってきて救世主のように振る舞って業績を上げて、という例が山のように、本当に掃いて捨てるほどあります。

この人はそんな中、足元を見失って調子に乗ってすっころんで失敗しただけ、ということでしょう。

おそらく創業以来の牛丼一筋の、牛丼愛の強い保守的なプロパーの人たち(創業者も今の経営トップも役員も社員も、バイトだって客だって)に対して、外からやってきたP&Gマフィアで自信だけは天よりも高い輩(やから)が、意識を変えさせようとして社内でドギツイ言い方を常にしていたのを、対外的にも言ってしまったという「だけ」だと思うのです。そんだけです。吉野家は全く悪くないっす。吉野家は、こんな変なやつを、学歴とか職歴とか外資系とか、そういうキラキラしているだけの経歴で広告塔として雇ってしまった、外部傭兵として社内に引き入れてしまったというだけの失態はありますけど、別にこんなので吉野家嫌いになる必要ないです。ていうか、こんな程度で気づいて良かったじゃないですかね。吉野家さんとしても。これからは、ちゃんと吉野家の牛丼のことわかっている人を、内部から昇格させてマーケターに据えたらよろしい。そうすれば、こんな吉野家自体を貶めるクソ発言することないし。吉野家を愛する人じゃないと、マーケターとかできないじゃないでしょう。キン肉マンも泣くよ。

牛丼豚丼ひとすじの、プロパーの人達の牛丼愛、その品質、味へのこだわりというのは途方もなくて、それだけはまったく全然疑うべくもないのが、吉野家という企業なので、批判されるべきはこのクソP&Gマフィアの自己肥大も甚だしい傲慢な振る舞いであって、プロパーの吉野家一筋牛丼一筋50年の人達ではないと思うのです。

この事案に触れたみなさんの反応も、世間のコメント欄のみなさんの反応も、ちょっとピントがズレているかもしれません。

SMBC日興証券が相場操縦の罪で副社長以下逮捕され、法人としての同社も起訴されている前代未聞の状況になっておりますが、この事件を直接主導したのも、外資証券会社上がりの、転職組です(山田くん、と言いましたっけ、座布団持っていきなさい)。こちらも、日本のぬるい証券会社体質をグローバルに変えてやるぜ!とか息巻いてやりたい放題やりまくったあげく、会社もろとも危殆に瀕しさせてしまいました。ご愁傷さまです。バカじゃないの?ってことです。悪事やるなら、もっとやるならしっかりと。バレないようにやらなきゃ。そうね、古来の藤原氏の振る舞いなどをもっと勉強されて、しっかりと隠蔽の学習すべきです。ダサすぎます。もっとちゃんと悪事して下さいw。

さて、仕事現役時代の後半戦にかかってきている筆者などが特に思いますのは、こうした「P&Gシンガポールのようなグローバル企業でのコンサル系広報系キャリアを積んで、他の企業に転職して、3年くらいで実績を上げて転職というキャリアアップ(自称w)を繰り返し30代後半から40代で日本の超大企業のマーケティング責任者、執行役員になってしまう」というような方々、本当に、どこにいっても出てくるようになったと思います。

ユニクロイとか、柔らか銀行とかに多いですが、その他の企業にもはびこるようになりましたね。まるでコロナ。
吉野家にもいたのですね。
何人とも仕事上、お付き合いをしました。
確かにものすごく表面上は優秀で、それまでの日本的保守的やり方をみるみる改革して業績を上げていった人も多いです。

筆者のような、昭和生まれのまるでドメスティックなおっさんのことを、話の通じるマーケティング戦略構築のパートナーと認めてくださって仲良く仕事をした方もいれば、やっぱ無理、おっさんたちのことを「古い昭和体質の元凶」と認定して無慈悲極まりない攻撃を加えてきてくれた人もいます
そんで、長年してきた仕事から追放されるおっさんたちの悲哀も間近で見てきました。渡来人の技術力や新しい文化に負けて、押し込められていった旧来の大貴族の物部氏や大友氏を彷彿とさせます。

話を吉野家に戻しますと、すき家、松屋と比較して吉野家は「牛丼そのものへの味と品質へのこだわりが強いがゆえの、メニューバリエーションが少なくオペレーションや店舗内イメージも構造も保守的ないわゆる関西系ベタベタ企業、餃子の王将や大阪王将とかに似ている」なので、特にグローバリストのマーケティング屋としては大ナタを振るって一気に収益改善にして自分のキャリアの泊付けに使いたくなる企業ランキング1位なのだとも思います。

P&Gに限らず、こうした貪欲なるグローバリストマフィアのみなさんというのは、仕事はすごく優秀かもしれませんが、業績を上げるためにはその企業の古くからの伝統、こだわりを壊すことに躊躇がない、というかそんなの邪魔でしかないつまんない、人間としての知恵も経験も厚みも感じない、うすっぺらい人達でもあるということです。

今回の吉野家をめぐる騒動の環境や事情が、こういうものだとすると、不祥事があったからといって「そもそも吉野家は」とか「不味いから」とか言うのは、ちょいと筋が違うと思います。これは、吉野家の「旧態依然とした古いプロパーの人」の発言ではないと思います。

彼らは味品質とともにお客様を何より大切にする人達です。だから吉野家は悪くないっす。吉野家の牛丼は最高です。悪いのはこの変な(もと)執行役員。

うまい、やすい、はやい。(吉野家の社訓)

吉野家の心意気というか気合というかこだわりは、半端なものではありません。

この発言は、断じて吉野家の人間ではなくて、外から来たP&Gマフィアの「短期的に業績を上げるためなら何でもする、さもしい」人間の発言だと勝手に敵認定します。

筆者としても京都(本当は滋賀)で学生をして、東京にサラリーマン銀行員で出てきて独り暮らしをしていた時代、貧乏かつ残業続きで時間がないとかそういう中、まさにうまい、やすい、はやいの吉野家で牛丼かきこんで食べて、財布の小銭一円玉五円玉をかき集めて、朝定食やら牛丼を食べていた身としては、お世話になった以外の感想はなく、ないがしろにされたというような経験はありません。

ということで、別に変なグローバリストがバカ満杯な発言をしたからといって、即日解任した吉野家としての企業姿勢に免じて、別に牛丼食べない運動をしようとか、そういった気持ちはありません。

とりあえず、今でも吉野家のことは好きだし、今回のことはP&Gマフィアの被害者になった日本の老舗企業、だけど外から人を取るなら次回以降はバカだけは選ばないようにゆめゆめ気を付けてね、という程度の構図だと思っています。

吉野家の株が下がったら、買おうかなあ。。(株主優待で、牛丼券もらえるし)。今日の昼飯は吉野家の牛丼で決まりだな。

おしまい。

追伸(解任に対して)

雇った責任は吉野家にあるよね。😑だから同罪。というご意見もあります。ただし、大量に採用する中に、人間ではなくてトロール(さもしいおっさん)が混じっている可能性をすべて捨て去るにはコストが足らないので、すぐ解任したことをもってまあ吉野家は放免というところですかね、と考えています。

この点、解任には株主総会の決議が必要だと、若狭弁護士(もと政治家)が言っておるようですが、これは、吉野家ホールディングスの100%子会社に吉野家があり、その吉野家の取締役の解任は親会社のホールディングスの決定(=株主総会決議にあたる)で足りるとの理解です。

吉野家ホールティングスや吉野家の取締役会の決定ではないところがミソとなります。

吉野家ホールディングスと吉野家は、親子会社の関係です。そして、上場しているのは吉野家ホールディングスですので、完全子会社の吉野家の役員はすぐに解任することができるのです。この形であることが幸いしました。もともとそのようにしたいので、ホールディングス化するのですね。勉強になります。

追伸2

「ここではあなたのお国より、人生がもうちょっと複雑なの」

ジブリアニメ「紅の豚」、ヒロインのジーナがカーチスからのプロポーズを断るシーンで言うセリフです。

カネしか物差しのない、グローバリストの皆さん、ここ日本で仕事をするときにはゆめゆめお気を付けくださいませ。。

以上