仕事をうまく進めるために必要なたった一つのこと
ブログ記事っぽいタイトルにしてみました
▼仕事は段取り8割実行2割などと言われますが、段取りを付けるとはどういうことでしょうか。以前までの世界は、やることが決まっていたことが多かったように思えますが、今はそもそも何をやるべきなのかがわからなくなっていることが多いようになってきているような気がします。それゆえなのか、何をやるべきか、ではなくてやった結果の報酬やおカネなどのことばかり最初から考えてしまうことも多くなってきました。会社訪問を受けることも多いのですが、おっさんはこの会社の給料いくらですかなどといった不躾な質問にいちいち答えていかなければならないのかと思ったりします。そんなものは、入ったあなた(お前さん)が従業員なり社員としてどれだけの働きをしてくれるかに多くがかかっていることであり、そもそも雇用契約は双方対等の関係で締結するものである、という基本的なところを踏まえていない求職者が増えたのではないでしょうか。国家に何を求めるかということと同じくらい、国家が国民にしてくれることを期待するのと同じくらい、国民が国家に対してそれぞれできることを考えていくのが、せめてさもしい国民と言われない、世界にバカにされない程度の振る舞いだと思っておりまして、自国を守り国民の生命財産を守ってくれている警察や消防、自衛隊といった方々に対して、汚い言葉を投げるような卑屈な態度はやめたほうがいいと思っています。それと同じような不躾なビジネスシーンに触れることが増えてきているのかもしれません。やはり、年は取りたくないものです。
仕事はできるとはそもそもどういうことか
▼さて、仕事ができる人ということを考えたとき、その人の周りは整理されていてとてもすっきりしているような感じがするので、そういう方面から考察してみます。これは、仕事ができる人は、仕事をうまく段取りするのがうまい、というようなことではなくて、むしろ、自身や他人の無駄なタスクや重しを増やさないように、とても注意深く留意して整理整頓しているように感じるのです。つまり、作業が速いとか、段取りがよい、といったことではなく、物事ややりたいことの本質から外れず、自分や他人の余計なタスクを増やさないことに最大の注意を払う、それゆえに、後戻りの作業ややり直しといったストレスが少なく、スムーズに物事が進んでいるように感じるのです。もちろん、(ア)反応や返事が早いとか、(イ)説明がうまい、(ウ)共感できるフレーズを吐く、といったいわゆるポジティブな一面も多いですが、むしろこうした人間的好感度の点ではなく、性格が明るいとか暗いとかは全く無視して、むしろ、①何をやるかをいつも明確にしている、②具体的作業指示が明確、③納期が極めてハッキリしている、④決定が覆らない、⑤先に対価を支払ってしまう(笑)、といったところに集約されます。これらの要素に、性格が明るいとか人の気持ちに寄り添える、といった人間的ポジティブ要素は全くないところが重要です。そして、①から⑤に外れたことをメンバーがやっていても、それは個人の趣味や嗜好の範疇として関わらないことを徹底しているのです。こうすれば、人間同士の趣味の話か、仕事の話かが峻別され、仕事があぶりだされ、作業効率は格段にアップします。
仕事することと人間関係を維持することの違い
▼仕事の話をしていて脱線してしまうことがあります。それはそれで楽しいこともあり、新しい仕事の気付きになることもありまして、発言している人として譲れないところもあると思います。しかしながら、管理者やリーダーとしては、それは「ある作業者の個人的趣味」と割り切って、それは後で個人的に突き詰めてください、ここでの仕事の範疇には入れません、と厳かに宣言し、整理します。そうすれば、脱線に他のメンバーや仕事自体が引きずられることはなくなるのです。もちろん、最初は趣味で始めたものが、収益化や業務改善の見込みが立ち、仕事やタスクとして認識されれば、そこから仕事としてのタスク管理が始まります。そして、①から⑤の原則に従い、その仕事が完了するまで、きちんと運ばれていることになり、この仕事はめっちゃ早く進むな、ということになるのです。
拡散するだけで詰め切らない同僚は疲れる
▼もちろん、(ア)返事が遅ければ、「これどうなってますか」といった確認作業が増えますし、(イ)説明が下手だと「つまりどういうことですか」と聞き返す作業が増えますし、(ウ)共感できるフレーズを吐かないと「あいつ何考えているかわからない」とハブにされるリスクが高まります。しかしながら、本来の仕事の進度に決定的に影響するのは、①納期を守らないと「いつできますか」とせっつく作業が増えるだけですし、②指示があいまいだと「これで大丈夫ですか」というすり合わせ作業が増えるだけですし、③納期がハッキリしなければ、だらだらと先送りした挙げ句に納品先からいいかげんにしろと怒られるだけですし、④決定が変更されると「聞いてた話とちがうんですが」と打ち合わせや再確認が増えるだけです。これは、すべて自分及び他人の「本来の仕事に投入すべきでない」作業を増やしているだけであり、そんなのに対応するために本人も時間を割かなきゃいけなくなるので、全体の進行も当然に遅くなります。したがって、他人のタスクを増やさない→自分の仕事も他人の仕事も増えない→早く進む→仕事ができるチーム、となるのです。
作業に入る前に作業手順を握ること
▼そんなできる人たちのチームで仕事をしたいと望むのであれば、いろいろな会社を渡りあるくより、いまいる会社や部署やチームで、そのようにデキる人たちになってお仕事サクサク進めるようになってしまえばいいだけです。そして、そのための奥義をたった一つ授けるとすれば、とにかく、作業に入る前の作業手順の段階で、細かく合意を得ておく、ということだと思います。何かの作業に入る前に、作業手順についての手順の合意をとっておくこと、これが、先に述べた①から④の原則を満たせるようになる唯一の方法論だと思っています。
▼作業の後戻りを防ぎ、作業に入る手前手前の段階で、「どういうふうに進めるか」という手順を確認しておくくせをつけていくのです。こうすれば、始めてしまったあとで、「やっぱりこうしよう」「これで進めて大丈夫か?」といった手戻りが起こりにくいのです。余計なタスクが増えず、仕事が滞りなく進むと思います。
以上