病は気から

「『フィンランド症候群』という現象があります。フィンランド保険局が1974~1989年の15年間にわたり、40~45歳の1222人の男性管理職を対象にアトランダムにほぼ半数の612人を選んで、最初の5年間定期健診をおこない、医師が食事のチェックや運動、タバコ、アルコール、砂糖や塩分摂取などについて指導しました。もう一方の610人には定期健診もせず何の積極的介入もおこなわずに、健康管理を本人に任せました。その後、1989年までの15年間の追跡調査の結果、医師の介入のあったグループでは67人が死亡し、介入のなかったグループでの死亡数はそれよりも21人も少ない46人という驚くべき数字が出たのです。心臓疾患の死者は特に差が大きく、介入群の死者34名、非介入群14名だったのです」