イタズラはほどほどに

史上最も後味の悪い終わり方をしたイタズラ企画

2011年8月27日、石川県かほく市の海水浴場で起きた事件、通称落とし穴殺人事件です。事件とつくのでお分かりでしょうが死亡被害者が2名出てしまいました。以下まとめます。その日、新婚の妻は誕生日が間近に迫った夫に落とし穴のイタズラ企画を用意しました。5時間かけて友人6人と海水浴場に掘った落とし穴はなんと直径2.4メートル深さ2.5メートル。ブルーシートで蓋をして砂で隠して準備は完成し、夜の10時に妻は夫を落とし穴の場所まで連れ出します。この時、夫は落とし穴の存在に気付いていたといいます。妻と共に穴の周りを回るなどしてから、二人一緒にあえて落とし穴に落ちました(後の裁判でそのように過失が認められました)ですが、この時2人とも頭から落下し、上から落ちた砂で砂中に上体が埋まって窒息してしまいます。救助隊が駆けつけて病院搬送されたものの、あえなく2人とも23歳の若さで命を落としました。落とし穴サプライズによる事故死です。その後、検察はサプライズを企画した主犯格の妻を被疑者死亡で不起訴、友人6人を起訴猶予としました。亡くなった夫の両親は事件後、友人6人と亡くなった妻の両親を相手取り民事訴訟を提起します。夫の過失が一部認められながらも、地裁では8人には4100万円の賠償金が判決として課せられました。双方の控訴により、訴訟は高裁へ持ち込まれましたが、2015年3月に和解が成立し、形だけは決着となりました。とまぁこのように、関わった人全員の人生が大きく変わってしまった事件です。イタズラ企画はよいものですが安全性を充分に考慮して行いましょう。という教訓でした。