J1残留争い

磐田は一足先に残留レースから脱落

 今季のJ1もいよいよ大詰め。残留争いは例年にも増して熾烈を極めるなか、10月29日には第33節が各地で開催された。

 最下位のジュビロ磐田は、17位のガンバ大阪と対戦。引き分け以下でJ2降格が決まるという状況下で、0-2で敗れ、1試合を残して残留の可能性は潰えた。逆に直接対決を制したG大阪は15位に浮上した。

 J1残留プレーオフ圏の16位だった清水エスパルスは、6位の鹿島アントラーズとの一戦を0―1で落とし、自動降格圏の17位にダウン。そのほか15位のアビスパ福岡は柏レイソルを2―1で破り1ランク上げた一方、4位のセレッソ大阪とスコアレスドローに終わった14位の京都サンガF.C.は、16位まで順位を落とした。

 13位の湘南ベルマーレはエースの町野修斗の2発などで、9位のサガン鳥栖に3―0で快勝し、J1残留に大きく前進した。

 この結果、最終節前の下位の順位はこうなった(勝点、得失点/最終節の対戦相手)。

13位 湘南(38、―9/柏A)
14位 福岡(37、―9/浦和A)
15位 G大阪(36、―11/鹿島A)
———-J1残留プレーオフ圏内———-
16位 京都(35、―8/磐田A)
————-自動降格圏内————–
17位 清水(33、―9/札幌A)
18位 磐田 (29、―25/京都H)※順位確定
 
 最終節で残留を争うのは13位から17位の上記5チーム。湘南、福岡、G大阪は勝てば他会場の結果に関係なく、無条件に残留を勝ち取れる。湘南に関しては引き分け以上で決められるため、有利な状況だ。なお、その湘南と福岡は16位以上は確定させており、すでに自動降格の危機は回避している。

 京都は磐田を破れば、ひとまず自動降格は免れる。残留決定は湘南、福岡、G大阪の結果次第だ。

 磐田が残留レースから脱落したなか、清水が“サッカー王国”静岡勢の同時降格を阻止するためには、7試合ぶりの勝利が絶対条件だ。確実に勝点3を積み上げたうえで、G大阪の敗戦あるいは京都の引き分け以下(得失点の次に総得点が比較対象。現時点で清水が11上回っている)に終わるのを祈るほかない。

 全てが決着する運命の最終節は、2022年11月5日(土曜日)14時に全会場同時キックオフだ。

サッカー王国、静岡県の2チームの今後の奮闘を祈ります。磐田も京都を引きずり下ろせば清水に塩を送ることになります。

2022/11/05追記 降格は清水エスパルス!

明治安田生命J1リーグ第34節、前節を終えて17位の清水エスパルスは11月5日、最終節をアウェーでコンサドーレ札幌と対戦し、3対4で敗れて、J2降格が決定しました。ジュビロ磐田の降格はすでに決まっていて、史上初めて静岡県勢が同時降格となりました。

1点先制されて前半を折り返したエスパルスは、後半4分にチアゴ・サンタナ、6分に白崎凌兵が立て続けにゴールを決め、逆転しました。後半15分に札幌の青木亮太に決められ、同点に追いつかれたものの、32分にホナウドが決めて3対2と再び逆転に成功。

しかし、その8分後に札幌のキム・ゴンヒに、アディショナルタイムに再び青木に決められ、逆転されます。激しいシーソーゲームを制することはできず、3対4で試合は終了し、エスパルスはクラブ史上2度目となるJ2降格が決まりました。

ジュビロ磐田のJ2降格は前節決まっており、これで1993年に始まったJリーグ史上初めて、来シーズンのトップカテゴリーから静岡県勢が姿を消すことになります。

なお、最下位のジュビロ磐田は16位の京都に0対0で引き分けました。