メガバンク決算好調

3メガバンクの決算が出た。純利益4.2兆円。前年比13%増。3年連続で過去最高を更新している。
これ、ただの好決算じゃない。日本の金融が完全に変わった瞬間を目撃している。
利ざやが1.04%。11年ぶりの水準だ。日銀が政策金利を0.75%まで上げた結果、銀行が「金利で稼ぐ」という本来のビジネスモデルに戻ってきた。資金利益は3.8兆円で17%増。これは構造的な変化だ。
面白いのは、金利が上がっても貸出残高が3%増えていること。普通なら借入は減るはずなのに、M&Aや不動産の需要が旺盛で「高くても借りたい」企業が多い。日本企業の投資意欲が本物だということ。
でも、裏側では預金獲得競争が始まっている。企業は余剰資金を銀行預金から利回りの高い商品に移している。預金残高はほぼ横ばい。銀行は定期預金の金利を上げざるを得ない。調達コストが上がり始めている。
国内債券の含み損は7486億円に膨らんだ。ただし株式の含み益が8兆円あるから財務的には問題ない。むしろ、デュレーション調整を進めていて、リスク管理は効いている。
進捗率9割なのに通期予想を据え置いたのは興味深い。おそらく期末に引当金を厚めに積む算段だろう。好調な時こそバッファを作る。これが銀行経営の鉄則だ。
ここからが本番だと思う。金利上昇で稼げる時代になったが、同時に調達コストも上がる。顧客の金利負担も増える。不良債権は今は低いが、中小企業や住宅ローン利用者への影響は今後の焦点になる。
「金利ある世界」で誰が勝つか。利ざやを確保しながら、預金を守り、貸倒リスクをコントロールできる銀行が勝つ。経営力の差が如実に出る時代に入った。
日本の金融が面白くなってきた。
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