記念撮影

【記念撮影】麻生閣下。党役員人事発足記念撮影を拒否。自民党の麻生太郎最高顧問は30日、党本部で開いた臨時総務会の最後に予定した石破茂総裁と新役員との記念撮影に参加しませんでした。自民党総務会が終わって石破氏に一声かけて頭を下げた後、周囲の引き留める声を振り切ってそのまま退室したわけです。麻生氏は総裁選の決選投票で高市早苗経済安全保障相に投票するよう麻生派内に呼びかけていたと言われます。麻生氏は新執行部の発足にあたり、党最高顧問のポストを引き受けたが石破氏と距離をとる姿勢を示したということになります。石破氏と麻生氏との関係を巡っては、かつて2009年の麻生政権で石破氏が現職閣僚でありながら首相の麻生氏に退陣を迫った経緯があります。これで、自民党が下野して、民主党政権が成立(2009~2012)し、そして、安倍総裁石破幹事長の2大看板で戦った2012年衆議院議員選挙で、野田首相(当時)が率いた民主党に大勝し、その後安倍政権が長く(9年)、続いたという直近の日本政治史となります。麻生太郎さんは、その間、副総理兼財務大臣、といった要職にあり、安倍さん麻生さんの頭文字AAは、自民党政治の代名詞でした。さて、石破自民党は今回、中曽根康弘元首相が1994年に退任して以来、およそ30年ぶりに最高顧問のポストを設けて麻生さんを遇したわけですが、もちろん党四役ら執行部とは異なり、名誉職の意味合いが強いものです。
写真撮影を拒否したわけではなく、名誉職の人はわざわざ写真に写って現役の人たちに煙たがれるよりいいので遠慮した、という建前もあるかもしれませんが、これは、明確に、積極的に、拒否したわけなのでしょう。仇敵の石破さんと一緒の写真におさまるなんてプライドが許さない、そう思う麻生さんの気持ちも、筆者はわかります。だから、大人げないとか子供かよ、とか揶揄する人たちに一言。お前ら本気で国を担うとか責任を果たすとか人の役に立つとか期待に応えるとか、そういった「仕事」をしてみてから、そういうさもしい言葉を投げてみるんだな。
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自民党の森山裕幹事長(79)は9月30日、党本部で党四役の就任会見に臨み、総裁選で高市早苗経済安保相(63)を支援し敗れた麻生太郎氏(84)が、党最高顧問の打診を受け入れたことについて「大変ありがたいことだったと思っている」と述べた。麻生氏について「長い間の政治経験、総理としても経験を持っておられる。時々、私もご指導をいただくことがあるが、私にはない視点でものを見ておられ、国家の繁栄のためにいろいろなことをお考えになっていることがよく分かる」と評した。「石破総裁が新しく(麻生氏に)最高顧問としての位置づけをしっかりされて、任命されたこともいいことだったなと思っている」とも述べた。自民党最高顧問は、過去に岸信介元首相や福田赳夫元首相ら首相経験者が就いたが、1度廃止された経緯がある。そんな経緯もあってか、麻生氏は30日の臨時役員会で就任あいさつをした際「このたび、石破総裁のもと、最高顧問を拝命をいたしました」とした上で「この役職は(過去に)廃止となった記憶がありますが、復活の上、指名をいただくことになりました」と、皮肉交じりに語った。
以上