51歳からの孤独

一人暮らし

1967年、51歳のディック・プロエンネケ(Dick Proenneke)は仕事を辞め、アラスカのトゥイン・レイクス(Twin Lakes)畔に自らの手で小屋を建て、30年間にわたり電気も水道もない生活を一人で送った。彼は過酷な冬に耐え、食料を地下に貯蔵し、その旅路を記録した250冊以上の日記とフィルムを後世に残した。

プロエンネケは、ほとんど誰もが躊躇するような決断を下した。51歳という年齢で、現代生活を捨て、アラスカの未開の地でゼロから新たな人生を築くことを選んだのである。人跡未踏の荒野に囲まれたトゥイン・レイクスの湖畔で、プロエンネケはごくシンプルな道具と職人のような工夫と忍耐力のみを頼りに、完全に手作業で丸太小屋を建て上げた。

その後30年間、彼は水道も電気もなく、人との交わりもないまま、完全に自然に依存した生活を送った。日々の暮らしは薪割り、釣り、野生動物の観察に満ちており、自然のリズムを細部まで丹念に記録した。彼の日記や16ミリフィルムには、孤独ではなく、静かな目的意識と土地との調和によって定義される人生が映し出されている。

季節ごとに彼の忍耐力は試された。冬にはマイナス40°F(約マイナス40°C)を下回る気温が訪れ、夏には次の冬に備えるための絶え間ない労働が待っていた。しかしプロエンネケは、そのすべての中で簡素さの中に平穏を、自給自足の中に意味を見出した。

1998年、82歳でついにトゥイン・レイクスを去るとき、彼が後に残したのは小屋だけではなかった。それは、人間の精神が持つ独立性と自然との調和への希求を証明する遺産であった。

プロエンネケの小屋は今日も、レイククラーク国立公園・保護区(Lake Clark National Park and Preserve)の一部として現存している。これは、手作りの荒野での住居として最もよく保存された例の一つであり、よりスローで意図的な生き方を求める人々に今なおインスピレーションを与え続けている。