ラムズフェルド元米国防長官が死去(88歳)
体外強硬派「アフガニスタン」「イラク」二つの戦争を主導
米国のブッシュ(子)元政権(共和党)で強硬派の国防長官として知られ、アフガニスタンとイラクの「二つの戦争」を主導したドナルド・ラムズフェルド氏が死去したと家族が2021年6月30日、ツイッターで明らかにした。88歳。米西部ニューメキシコ州で家族に見守られて亡くなったとのこと。
フォード元政権(共和党)で、大統領首席補佐官などを経て1975年に43歳の最年少で国防長官に就任した英才です。2001年1月、ブッシュ元政権で2度目の国防長官に就任、そして同年9月11日の米中枢同時テロの発生を受け、米国を守るための世界規模の「対テロ戦争」を推し進めた。
国際秩序を取り戻すという美名に隠れた、アメリカの報復ともみれるこの大規模戦争ですが、ラムズフェルド氏は、軍需産業と癒着(密着)し、戦争を意図的に引き起こした共和党の元重鎮と見られます。結局、イラクに報道されていたような大量破壊兵器などなかったし、フランス等に戦争をやめるようアドバイスされたが無視して戦争に突入させた子ブッシュ政権の閣僚の主要責任者です。
彼が戦争突入の責任者であるのは事実ですが、そもそもアメリカという国は、建国以来、指導者にかかわらず、「経済」のために、「軍需産業」のために意図的に戦争を引き起こす国である事実を国際社会、なかんずく日本にも再認識させた点、評価はこれからの歴史の評定に委ねられる人物の一人であるのは一端の事実であると思います。