かつてネットブックというPCデバイスカテゴリがあったというお話
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| 既に[歴史の]ネットブック |
おはようございます。
2014年9月の記事です。
2008年の8月に、台湾エイサーというメーカーが発売した初代「Aspire one(A150)」というノートパソコンは、これまでのラップトップパソコンの概念を覆す画期的なモデルでした。
この後、PCメーカー各社は競ってこの手のPCジャンルをネットブックと名付けブームを作っていきます。
ネットブックとは、厳密な定義はありませんが、ウェブサイトの閲覧検索や電子メールやチャットといった基本的なインターネット上のサービスを利用することを主な用途とした、安価でかつ小型、軽量な簡易ノートパソコンということになります。
しかし、同時期に爆発的に浸透したスマートフォンに押される形で、2012年にはこのカテゴリーでのパソコンは姿を消してしまいました。
カンガルーやコアラといった有袋類が、大きな大陸において我々人類のような有胎盤類に押され、ついには島大陸のオーストラリア以外で哺乳類の主役を譲ったようなものです。
確かに、ネットブックはキーボードが付いているだけの、それゆえ持ち運びが面倒なスマホなだけではないかとも言われます。
しかし、筆者のようにキーボードに手を置いて、がしがし記事を打ち込む(叩き込む)昭和スタイルで文書を書く者にとっては、とても重宝する代物だったのです。
一方で、スマホのフリックっていうんですか、指をこちょこちょさせて画面をスライドさせるあれがどうしてもうまく行かない前時代ユーザーは筆者だけではないと思います。
値段も5万円程度と割と高価かもしれませんが、スマホの価格だって、2年とかの割賦販売にしているだけですから、実勢の本体価格は6万円以上するものはざらにあるのです。
その後スマホが市場を席巻した
キーボードを省略して指のフリック動作でのインターフェースに統一してユーザーの使い勝手に革命を起こしたスマホですが、やはりおもちゃや井戸端会議以上の利用用途を求めるビジネス層にはどうしても受け入れられない溝のようなものがあるのではないかと思うのです。
ネットブックというものがあったねというお話でした。
しかし今絶頂のスマホだってアイホンだって、数年後にはそういうものがあったねと言われるかもしれないのです。
それだけ世の中の動くスピードは早くなっています。
息の長い製品を作るというのは難しいです。
ポケベルで文を作ることができるようになった頃にはポケベルサービスがなくなってしまい、「114106」=あいしてる などという暗号を使う機会を永久に失った筆者からは以上です。
(平成26年9月17日 水曜日)


