[00014]偉大な年寄りとは
人間とは
問)年寄りをバカにしていた人が年寄りになると、改心しますか。それとも若い人をバカにしますか。
答)違うと思います。私のお爺さんは80代の晩年、夜な夜な私にこう言っていました。『この齢になってわかる事があるとすれば、人間が100年にも満たない一生の中で得られるものなど、高が知れているという事じゃ。歳を取り、経験を積めば、なる程、失敗せぬ様にはなる。だが、それだけじゃ。そんな事が偉いのか?違うのう。わしは思う。人間の偉さに齢は関係ない。馬鹿は歳をとっても馬鹿じゃし、若くても偉い奴はおる。相手が幾つであっても、その話をしっかり聞き、得るものがあれば学ぶべきじゃ。人と向き合う時は、歳など考えず、人として常に真摯に向き合い、その話を聞く事じゃ。長く生きたから偉いのではない。そもそも人間、100年近く生きた所で煩悩の塊、偉くも何ともないわい』
これが全てを物語っていると思います。うちのお爺さんは偉い人でした。孫がこの程度のことを言うくらいには。
歳や地位や肩書やブランド、実績経歴、何より見てくれにかかわらず、人を人として曇りなき眼で見るよう、これからも努めてまいります。
以上です。