(2021/02/15)ロイヤルHDに総合商社の双日が出資し筆頭株主に
コロナ下(禍、という言葉は使わない)で苦しむ日本の外食産業の雄である、ロイヤルHDに対し、総合商社6番手の双日が筆頭株主となり、同社の海外展開に協力するとのことです。
具体的には、ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」などを展開するロイヤルホールディングス(HD)が、双日や銀行から計160億円程度の支援を受けるという形です。
結果、総合商社の双日が1割超の株式を握る筆頭株主となり、国内はもとより、海外展開で協力することになります。外食産業であるロイヤルとしては、新型コロナウイルスの影響が長期化する中、商社の支援を受け入れて立て直しを急ぐ。
双日が第三者割当増資で約100億円を引き受けてロイヤルHDと資本業務提携を結ぶ。さらに、みずほ銀行などが計約60億円の優先株を引き受ける見通し。
ロイヤルHDは外食やホテル事業が新型コロナの打撃を受け、2020年12月期連結業績で過去最悪となる280億円の純損失を見込む。双日の支援を受けて東南アジアへの出店や冷凍食品の輸出を検討するとのことです。
そもそも、ロイヤルは今では当たり前となっているセントラルキッチン(工場で一括加工して、各レストランに食品を送り、各レストランで仕上げを行う仕組み)を1970年の大阪万博で実験的に行い、そこから日本の外食産業を作った、まさに日本の外食産業、ファミレス業界のパイオニア的な企業です。
その外食産業は、2021年現在、たしかにコロナで大変な状況ですが、合名会社鈴木商店の流れを組む、総合商社双日と組んで海外展開で大きく発展することを考えていることは注目されます。
ちなみにわが国の食品・農産物輸出は8年連続で過去最高を記録しています。冷凍食品輸出にも力を入れると記事に書いてありますが、その面でも力を発揮することを期待したいものです。