内燃機関(いわゆるエンジン)の構造と歴史について改めて説明します
おはようございます。
2016年11月のビルメン王提供のエンジン(内燃機関)に関するブログ配信記事です。
内燃機関が本格的に列車や自動車の動力源として利用されるようになって二百年程度が経過しているのではないかと思います。
最近流行りのHV(ハイブリッド車)についても、最初に内燃機関(エンジン)から取り出したエネルギーが、ブレーキの摩擦エネルギーやエンジンブレーキという形で通常ならば放出されてしまうところ、これを別に搭載している電源(バッテリー)に一度貯めこむことでエネルギーの再利用をしようという一種のコージェネレーションシステムであります。
ただ、EV(電気自動車)になると、みずから「燃料」を自重にして運ぶということではなく成り、充電済のバッテリーから直接電力を動力源として利用することになるので、ラジコンと同じ原理とはいえ内燃機関の概念を超える発想であることは間違いありません。
そんな次世代型自動車の開発競争の横で、従来型のガソリンエンジン車の燃費がどんどん上がってきています。
何事も、一意専心でシンプルに取り組んだほうが良い結果が生まれるという教訓なのかもしれません。
ところで、日本とフランスの大手自動車メーカーが投入したEV(電気自動車)の売れ行きはあまりよくないようです。
一回の充電で200Km走れないという走行距離性能では、エアコンも怖くてつけられないと思います。
また鶏と卵になりますが、充電する「ステーション」(ガソリン車でいうガソリンスタンド)の設置も進んでおらず、少し郊外に出れば全く補給のない荒海に出るようなものになっています。
これは長距離移動手段としての自動車の本質にかかわることです。
もし路上で「電源不足」になって止まってしまったらどうなるのでしょうか。
ガソリン入れても走らない、このような「大きなラジコン」を商用販売にこぎ着けた同メーカーの気合は買いますが、消費者がついてきてくれないと画餅に終わります。
さてEVと同じく走行時に排気ガスを一切出さないのがFCV(燃料電池車)です。
Fuel Cell Vehicleの略称だそうです。小さなセル状の反応装置を重ねあわせ、燃料の水素と空気中の酸素を混ぜて電気を作り出し、水を排出するという仕組みです。
こちらのほうは走行距離として800Km程度まで進化しているようです。
私もさる技術フェアで実物を見ました。
商用車に実際に乗せてもらったこともあります。
素人目にもガソリンタンクの代わりに水素ボンベが内蔵されているのがわかりましたが、この燃料となる水素自体を造るためにも電気エネルギーが必要であるということを聞くといくら走行時に排気ガスを出さないといっても微妙な感じがしました。
もちろん、化石燃料(石油石炭など)は何億年もかけて地球の有機物が堆積されてできたものであるので、化石燃料の生成コストがゼロといいたいわけではありません。
化石燃料を掘り尽くしてしまう前に何らかの代替案が必要になるだろうということもわかっています。
生活や産業に必要なエネルギーをどのように補給するのか、難しい問題だと思いますが、いまのところエネルギーも食品と同じくできるだけ地産地消するのが送電コストや蓄電コストも考慮すると正しいのではないかと感じています。
なかなか答えが出る話ではありませんが、そんな筆者の心象などお構いなく、開発競争はますます熾烈になっています。
車といえば自転車しか持っていない筆者からは以上です。
(平成28年11月3日 木曜日)
▷▷次の記事は


