秒速で1億円稼ぐのはたいへん難しい
素人のほうが怖いもの
▼デザイナーや書家や絵かきや彫刻家、はたまたブロガーでもいいですが、素人で数時間かかったものを、ちゃっちゃと専門家だから数十分でできますよねと言った言い方をしてしまいがちな筆者よりお知らせします。かのドラゴンクエスト交響曲を作曲されたすぎやまこういち先生は、このドラゴンクエストのテーマを作るのに、「50年と30秒」とお答えになったという話があります。つまり、これまでのその専門家として生きてきた人格そのものが、一瞬にして作品を形作り、あたかも空から頭に降ってきたように湧いてくるけれども、その一瞬を捉えるためには、具体的な仕事の発注されてから人生そのものを棚卸しする、少なくとも数週間くらいはかかるということなのです。プロの仕事とはこのようなものです。安く買いたたきたいという意図が透けて見える人に対して、いい仕事をしたいなどとは彼らは思いません。彼らのプライドと仕事の質を最大限引き出すためには、最大限の敬意を払い、そして、プロならさくっとちゃっちゃとできるよね、みたいな言い方や態度を示してはダメなのです。
仕事は頼み方ひとつで変わる
▼ダメな仕事の振り方をするひとには、金払えばいいんだろ的な傲慢さが垣間見えるため、どうしてもいい仕事をしてもらえないという悪循環に陥ります。人間は、感情と誇り、自己承認を養分として暮らしている生命体ですから、感謝と自己肯定感を与えてくれる人に多くの時間とコスト、手間と誇りをかけようと思うのは当然なのです。特に、サービスを買うのは売り手と買い手の共同作業であり、いい仕事には、必ずいい書い手の存在と売り手への尊敬尊重リスペクトがあふれています。要するに、仕事頼むなら教養高めろっていう話です。
教養とは感謝の気持ちを引き出すもの
▼ということで、教養とは感謝の心を生み出す養分である。粗野な人々の中から感謝を感じることはないのは教養がないからである、という言葉もありますように(サミュエル・ジョンソン博士の言葉を筆者で書き換え)、週に一度は読書会でもして、感謝できるだけの教養に到達できるような知識や経験を積んでいきたいものです。さて、当社は離島や限界集落での教育事業や投資事業を手掛けていますが、これらの仕事もとても時間がかかります。全ての対象についてきちんと確認、チェックするわけで、サクッと終わらせることなどできません。プロとしての誇りを仕事に投入しているものとして、追伸しておきます。
秒速で1億円稼ぐのは困難
▼投資事業について、追伸2として少し述べておきますと、秒速で1億円稼ぐ!というひと昔前に流行ったキャッチフレーズがあります。しかしながら、これを実現しようとしますと、1年は、31,536,000秒なので(1秒✕60秒✕60分✕24時間✕365日)、年利10%で確実に運用できる運用方法をもってしても、秒速で1億円稼ぐためには、10億円✕31,536,000で、3京1536兆0000億0000万0000円の運用資産が必要になります。やはり、モノになるにはある程度の時間が必要だということは、この例を見るにしてもおわかりいただけると思います。こちらからは以上です。