河野氏は広報本部長

松永安左エ門

岸田総裁は、うまい人事をしたもんだと思います。

総裁選で争った河野氏を、自民党後方本部長という、閑職に追いやったように見せて、その実、冷や飯食いのようで実態は「自由民主党主席広報官」というべき役職につけました。

すなわち、今後総理となる自民党・公明党連立政府の広報官が官房長官であるならば、与党自民党の広報官が河野広報本部長ということになるわけです。

大臣ポストの遠いところをあてがわれて閣内に飼われるより、よほど活躍できる、力を発揮できるポジションと見受けました。

実際、政府で勝者の下で無任所大臣として、下働きするよりも、自民党主席広報官として自民党のポリシー、大方針、選挙対策に関して広報活動を行えばよいのです。

この点、野党は党首がいちいち些末なことにおいても、表に出て一人で吠えなくてはならないが、与党の自民党は政府に於いては官房長官、自党に於いては河野広報本部長の二枚看板を用いればよく、前政権の菅官房長官一本やりであった時代に比して、興味が大いにある、と筆者は見ています。

しんじろう氏については、しばらくおとなしく全国行脚でもしていたほうがよいかもしれませんが、これもよい経験だと思います。

以上