日系アメリカ人がノーベル賞を受賞
2021年のノーベル物理学賞を受賞した真鍋淑郎(しゅくろう)・米プリンストン大学上席研究員(90)の発言が話題を呼んでいます。
米国籍を持つ真鍋氏は、受賞後の会見で「日本に戻りたくない理由の一つは、周囲に同調して生きる能力がないからです」と発言されました。
もちろん日本の学会で生きていくには、指導教授への揉み手は必須です。
学会内でのボスに逆らったら、研究者としての生命は絶たられます。
こんなことは当然の世渡りなのかもしれませんが、得てして研究能力の高い者には、世渡り能力が欠けています。
かつては選択と集中なんてアホなことは言われていなかったので、そんな研究者でも研究予算と環境はつきました。
例えば、大隅先生のノーベル賞のきっかけになったオタマジャクシの尾が成長につれて消えることに、今では研究予算はつかないでしょう。
せめて基礎研究の世界は、役に立つとかたたないとかそんなことに無縁でも成立させなければ、ニッポンの将来は無いと思います。