枯れた技術が再点火し世界にまた羽ばたくことがよくあるという話です
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おはようございます。
2014年6月の技術に関する配信記事です。
夢のエンジンで走る燃料電池車(Fuel Cell Vehicle)がいよいよ2015(平成27)年に市販されるとの観測の中、水を差すような発言で恐縮ながら肝心の燃料水素を補給する水素供給施設(ガソリンスタンドの水素版)の建設は進んでいません。
それもそのはずで、電気自動車(Electric Vehicle)用の電気ステーションすら不十分な供給状況で「田舎を走るのは怖い」と言われている状況なのに、次は水素ステーションの旗振りをやってもなかなか民需はついてこないのではと思います。
その一方、全国のいわゆるガソリンスタンド(GS)の経営不振と廃業の有り様は深刻です。
皆さんも最近、何だかガソリン入れるところが減ったような気がするのではないでしょうか。
確かに円安で原油価格が高止まりし、燃料の売上自体は当然増えていますがGS経営に必要な最低限の利潤も確保できず、1円2円安いという価格競争に押されて次々と閉鎖されているのです。
マツダの開発したスカイアクティブ技術に注目
そんな中、広島地盤の自動車メーカー、マツダが自社開発した独自の省燃費エンジン技術である[スカイアクティブ]が注目されています。
200年の歴史があるガソリン内燃機関の理論を捨てたのがハイブリッド、EV(電気自動車)、そしてFCV(燃料電池車)であるならば、こちらは既存のエンジンを究極まで省エネ化したものです。
何しろガソリン1リットルあたり25㎞という、HVに匹敵する燃費を「ガソリン車」で実現しているのです。
こうなるとわざわざ重い蓄電用バッテリーを持ち運ぶという仕様であるHVにとっては特に旗色が悪くなります。
今までのガソリンエンジンのままで良いのですから、車体への制約も非常に少ないです。
ライバルのトヨタが、結局プリウスとアクアくらいしかHVの車種を販売していないのも、この「設備・部品が多い」という制約によるものなのだろうと思っています。
スカイアクティブ技術は、ガソリン車のみならず、世界的には大きなシェアを持つディーゼル車にも応用できる汎用技術です。
古くて枯れた技術を再点火させ、広島という「地方」からまた世界に羽ばたいてもらいたいものです。
野球でも[市民球団]広島東京カープは今シーズン好調です。
このまま夏を乗り越えて、「江夏の21球」のような日本シリーズの再来を願っています。
結局野球の話になりますがこちらからは以上です。
(平成26年6月10日 最終更新:平成28年6月10日 金曜日)


