アベノミクスは逆回転するのではないか2014年2月に予測してみた
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| 東京証券取引所 |
おはようございます。
2014年2月の配信記事です。
エコノミストよろしく日本経済の今後を予測しました。
2013年の高揚感とは違って、2014年は年初から日本経済には不安要素が山積みです。
2013年に目一杯行った金融緩和(第一の矢)と国の借金をものともせず倍増させた公共事業投資予算(第二の矢)の効果で確かに相場は円安株高に振れたわけですが、金融緩和の効果は消費税増税によって打ち消され、公共投資もこれ以上の財政規律悪化(要するに国の借金が多すぎるということ)を避けるには縮減しなければならないという状況にあります。
端的に言えば、2014年以降は揺り戻しアベノミクス逆回転の年になるのではないでしょうか。
消費税が3%程度上がることで、そんなに経済の足を引っ張るのかという楽観的な論調もあるのですが、筆者は庶民ですのでここは大きく見ています。
消費税の割合だけで言えば実に6割のアップ
5%から8%と3%上がるということは、一気に今までの消費税額が6割増になるということです。
例えば所得税や住民税が来年度から6割上がるなどといえばそのインパクトは尋常ではないと感じられると思います。
そして、日本の消費税の全税収に占める割合は今現在で約25%にも上っているのです。
この点、欧州で同様の「付加価値税」の税収割合の20%程度をすでに増税前に上回っている状態です。
さらに、税金とは別の国民負担である社会保険料、特に家計を圧迫する年金保険料の値上げにより、日本の家計の可処分所得は減少し、家計はますます保守的になり金融資産(主に預金)を積み上げるだけになってしまうのではないかと考えています。
そうすればデフレに逆戻りです。
2015年には消費税率は10%となり、相続税に関しても、基礎控除の引き下げと最高税率の引き上げ(50%→55%)が待っており、所得税の最高税率も40%から45%と引き上げられます。
非常に強い足枷の中、日本経済には試練の年となりそうです。
数年後振り返ってこの予想がどうなるのか検証していきたいと思います。
証券アナリストの資格だけは持っております筆者からは以上です。
(平成26年2月4日)


