世紀末は少し過ぎてしまったけれどそういう背景で流行った漫画の有名な台詞について
おはようございます。
2018年8月の世紀末は少し過ぎてしまったけれどもそういう背景で描かれた昭和の漫画についての配信記事です。
「ヒャッハー!」というセリフ(歓喜の声)は、かの有名な「北斗の拳」という原作漫画・アニメ・映画にメディアミックスされた昭和末期の鉄板コンテンツであり、筆者のような団塊ジュニア世代の前後については強烈な記憶を呼び覚ます、鳥山明「ドラゴンボール」「Dr.スランプ」などに並ぶ一世を風靡した秀逸な作品です。
時は世紀末。
核兵器(熱核兵器)による全世界レベルの戦争(核の炎と形容)の後、恐怖と暴力が支配する荒廃した世界において、悪党どもがあげる歓喜の叫び声。
それがヒャッハー!と呼ばれます。
主に自分より弱い者を見つけた際に集団で使うと解説されています。
しかしながら、こうした歓喜の声もつかの間、たまたま居合わせてしまう、または出会ってしまう一子相伝超絶殺法(拳法)の使い手であります、ケンシロウや、たまにレイなどに、次のページでは痛いお仕置きをされてしまうという哀しいキャラクターたちでもあります。
そして、面白いのが、実は、この「ヒャッハー!」という台詞、原作の「北斗の拳」においては、実は一度も登場したことがないのです。
原作の中で、この描写に最も近いのは、
「ヒャッハッハッ水だ――っ!!」
「食料もタップリもってやがったぜ!!」
原典 ~『北斗の拳』第1話より抜粋~
という非常にこの漫画の世界観を表しているこの第1話の描写であることは間違いありませんが、それでも、筆者含め、こうした集団悪党の歓喜の声らを総称して
「ヒャッハー!」
と脳内変換して、いつしか
ヒャッハー
水だ水だ!
などとネットスラングなどで語るようになってしまったのです。
そして、たまにこの言葉そのものが、原典の漫画のどこにもないことに改めて驚くのです。
まさに、マレーシアのイスカンダル計画、もしくは宇宙戦艦ヤマトがコスモクリーナーDを受け取りに向かう惑星イスカンダルで有名な「イスカンダル」が、あの大王「アレクサンドロス」のペルシャ語訳から来ているという、驚きの音位変換が起こっていることと同じようなものなのかもしれません。
人間の記憶というものは曖昧で、しかも集団記憶となるともはや修正するのは不可能です。
アレクサンダーがイスカンダルになるくらいに時を経れば、ヒャッハー!も別の言葉として語られているのかもしれません。
世紀末199X年からやってきた筆者からのコメントは以上です。
(平成30年8月3日 金曜日)


