品性

黙って食べろ
「品をよくする方法」
今の連中は、ほんとうに偉そうにしてるよ。
親から金をもらうのが当然のことのように思っている。
親もまた、ねだられれば、子供にすぐ小遣いをやる。政府もそうだね。すぐに国民にカネを配る。おまけに海外の乞食どもにも巻き上げられてる始末。カネを配らないと尊敬してもらえないんだろうな。そんなの尊敬じゃないよ。
だから我慢ということを知らない。
その上、みんなで意見を言いましょうなんてとんでもないよ。
昔は「嫌なら止めろ」だったんだ。
「まずきゃ食うな」とかさ。
だから、あらゆることで下品なやつばっかり増えたんだ。俺はそう思うね。何何をよこせとか、よくもまあ、次から次へと、欲しがるばっかの貧民どもが。
品の良さっていうのは、とりあえず腹に収めちゃうっていうことだろう。
まずいなと思っても、ちゃんと食って、それでもほんとにまずいならその後は食わないってことだけだった。
それが、いろんな難癖を付けるようになった。
なまじの中流ってのほど下品なものはないね。
金があると下品なことをやりたがる。
金さえ出せば手が届くように見えるものには我慢できずにすぐ手を出してしまうんだ。
要するに、中流の奴らが、金で品を買おうとして、
いろんなブランド商品を買ってきて自分に品をつけようとした。
それは大きな間違いだったんだ。
買うんじゃなくて、買わないことでしか品は得られない。
修理した車だとか、修理した靴だとか。綺麗にしてる家とか、便所とかもそうだ。
修理品を持っていて、なおかつそれなりの雰囲気を持たない限り、
人間、いくら高っかちものに囲まれても、そいつはいつまでたっても文化的には立ち遅れたままだな。
車を買いかえなかったりすれば、経済は停滞するだろうけど、品だけはかっちり出る。
よく覚えておけや。

