(2018/03/27)専門家って何だろうと改めて考えさせられる素敵な話(ハリーポッター誕生秘話)

おはようございます。

2018年3月のコンテンツに関する配信記事です。

専門家って何だろうと考えさせられる話をします。

J・K・ローリングというシングルマザーの女性が、子供を眠らせるためにベビーカーで街を歩いたあとに、近くの「THE ELEPHANT HOUSE」というカフェにこもって、時には何時間も粘りながら執筆したのが、あの「ハリー・ポッター賢者の石」という作品です。

映画化もされ世界中の人が知っているとは思いますが、「ハリー・ポッター」シリーズは、処女作「賢者の石」から合計7巻、現代のイギリスを舞台にしながら、魔法を使える魔法族の学校「ホグワーツ魔法学校」を舞台に、ハリーの両親を葬った闇の魔法使いのボス、ヴォルデモートとの因縁と最終決戦を描き切った物語です。

世界全土で数億部のベストセラーです。

筆者もその読者の一人です。

その作者であるJ・K・ローリングさんは、小さい頃からもともと物語を書くのが好きだったそうですが、祖国であるイギリスを離れてポルトガルに渡ってそこで結婚、一児(娘)の母となりました。

しかし、夫との生活がうまくいかず、ほどなく離婚して子連れでイギリスに帰国します。

お金もないし、子供は育てていかなければならない、その状況で高校のフランス語の教師になるという道もあった中、迷っていた小説を書くことを仕事にするということについてアドバイスを求めるべく、途中まで書いていたハリーの物語を妹に見せて感想を聞いたそうです。

感想が、通り一遍のものだったならば、思いを断ち切って高校教師になるべく準備をしよう、と決めていたところ、妹からは「これは面白い、続きが早く読みたいわ」との感想で、それならばということで高校教師は辞めて小説家一本で行けるところまで行こうと決めたそうです。

そうして数ヶ月後、「ハリー・ポッター」の草稿が完成しました。

実はこの間、離婚後の生活苦と貧困でうつ病になり、自殺も考えたことがあったそうです。

そして、このうつ病の苦しさの経験がハリー・ポッターシリーズに登場するかの「ディメンター」のもととなったとも語っています。

娘の存在という支えと自身の強固な意志でうつ病を治し、そして貧しいシングルマザーとして生活保護を受けながら、カフェや自宅で書き溜めた「ハリー・ポッター」シリーズ第1作「ハリー・ポッターと賢者の石」は完成します。

早速、出版社を回ったローリングさんですが、この作品があまりに長編で、出版する会社は一向に現れませんでした。

持ち込まれた出版社の担当者は一様に、「これは長いね、退屈だよ」といった感想だったそうです。

ろくに読みもしないのに。

そして、いよいよだめかと思った時に朗報がもたらされます。

新人による子ども向け書籍の出版に取り組んでいたブルームズベリー出版社が本書を出版することとなったのです。

エージェントより受け取った原稿を、同社の社長のニュートン氏が自分で読む前に8歳の娘のアリス・ニュートンさんに手渡して反応を見たのです。

アリスさんは約1時間後、「ほかのどの小説より、とても面白い!」と目を輝かせて自室から出てくると、その後数カ月間、ニュートン氏に「あのお話の続きが読みたい」とせがみ続けたということです。

出版後のベストセラーぶりはみなさんご存知のとおりです。

振り返れば、孤独な挑戦を続けたJ・K・ローリングさんには、2人の味方が現れたわけです。

一人はローリングさんの小説家としての才能を認めてくれた妹さん。

そしてもう一人はこの小説を面白いといって初めてのファンになった出版社社長の娘さん。

ここに、出版や小説家の「専門家」って一体何だろうと考えされられるのです。

「まことに残念ですが…」と題した不朽の名作への『不採用通知』という本がありまして、ここには、パール・バックの「大地」やメルヴィルの「白鯨」などのさまざまな不朽の名作が世に出る際に、出版を断られた出版社から届いた「断り状」の言葉が集められています。

世の中を見通すことは難しく、また全てを受け入れることはできません。

であれば断るときにも心に沿った断り文句を心がけたいものです。

将来、大成功した相手と世間から物笑いになる場合であっても、少しは癒されるでしょう。

専門家の人も、専門家でない人も、開かれた未来に対しては全く平等なのだというようなことを感じます。

こちら、まことに残念ですが、ブログが売れるにはまだまだ時間がかかりそうな筆者からは以上です。

(平成30年3月27日 火曜日)

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