「老いを感じる41歳女」
「老いを感じる41歳女」
30代半ばくらいから、徐々に年齢を感じるようになっていたけれど、ここ数年の私の身体の老化具合が半端ない。
まず、歩けなくなった。整形外科で私の身体のレントゲン写真を見た先生が、「これ骨が80歳ですよ」と笑いながら言った。
どうやら脊柱管狭窄症らしい。これは本当に70歳80歳の人がなる病気だと言われてショックを受けた。
姿勢を前のめりにして、老人カートを押して歩くと良いですよとか、それを言われたのはまだ30代だったけど、今言われても無理だな。老人カートを押している自分って想像したら笑うしかない。
とりあえず腰はそんな感じで、足の膝関節は変形症で装具が必要らしい。ボロボロだな。
右肩の一部は石灰化しているし、首はストレートネック、もしくは前屈の状態で肩こりは一生の友達でいることになるみたい。確かにそれは昔から、すごい肩こりな状態が慢性化していた。
そして、太った時にお肉が付くのが100パーセントお腹になった。もう完璧に臨月の妊婦のようだ…。と言うか、数年前からそれがあって、最近特にスーパーとかで妊婦に間違われるようになった。
初めの頃はレジの人が、精算済みのカゴを持ってくれたりして、これは勘違いされているのかな?と思うんだけど、「いやいや、きっとみんなにしてくれる人なのだろう!!」なんて都合よく解釈していたけれど、もうこの数年、何人に「元気な赤ちゃん産んでね」と言われたことか。
これは結構ショックだったりする。いや、かなりの衝撃具合だったりする。
肉がつく場所が変わったので、スタイルが寸胴でウエスト無し…。
昔はスタイルだけは良かった‥なんて言っても誰も信じない。昔の栄光に縋っても縋らなくても、スタイルが悪い今は変えられない。悔しい。
後は、すぐに疲れる。
体力が本当に、元々ないところをさらに失くした感じ。
まず歩けなくなったけれど、歩けないからと全く歩かないと寝たきりになるので、腰が痛くても多少は歩くようにしていた、そしたら徐々に歩ける距離が伸びてきて、一番酷い時はスーパーを半周したらもう足が痺れてきて、この痺れが酷くなると足の感覚が無くなって、立っていられなくなるのだけど、それで私は以前に少し立っていただけで、痺れて足の感覚が無くなって、足が重い木の幹のようになって崩れ落ちた事があるから、痺れてきたら一度どこかに座らないといけない。時間で言うなら1分も立っていることすら出来なかった。
けれど、そんな状態でも少しずつ歩いていると、1分が2分になり、3分4分と増えていき、今の段階では連続して立っていることが出来るのは、5分…ギリギリくらいかな?
連続で歩くのも5分間が限界だけど、これももっと若い頃ならもっと早い段階で歩けるようになるんじゃないかなと思う。
歩くことだけじゃなく、普段の生活が本当にすぐに疲れる。少し部屋の整理をしようとしても、5分も動けない。ちょっとずつちょっとずつで、休憩しながら7時間かけて一つの部屋の整理が終わった。時間かかりすぎ。そして凄い疲労感。
体力が続かなくて、お風呂に入るのも時間を短くしないとダメになった。腕が上がらなくなる、凄く痛くて耐えられないくらい。だからお風呂も休憩が必要で時間が掛かるので、今日は身体を洗う、明日は髪の毛を洗うという感じに区切らないと入れないのだ。
中々に辛い。
そして、皮膚がやばい。やはりシミが増えてきたり、手の甲がおばあさんになってきた。指の節の部分がシワシワで、その他の部分も細かい皺がたくさん。両手が60代という感じに見える、というか、手の感じが母親の手と同じようになっているので、確実に手の甲が60代後半です。
シミが増えたのと同時に、傷跡が消えなくなってきた。やっぱり新陳代謝が落ちるんだろうか。猫に引っ掻かれた傷跡は、1年経っても素晴らしく鮮明に残っている。どれだけ引っ掻かれる生活なのかがよくわかる。
後は内臓か。
30になった途端、焼肉を食べると胃がもたれるようになったけれど、それでも気にせず焼肉に行きまくっていた。それが30代。
40代、「焼肉」っていうのは、敵国の名前ですよね??と言いたくなるレベル。肉は少しで良い、しかも安くて赤身の肉で良い。贅沢は敵だ。
肉より魚が良いよ、でも骨が面倒なので刺身が良いな。
あっさりしたものが最高に美味しい。煮物とか若い頃は苦手だった。今は炊いたひじきが美味しい、筑前煮の旨味が堪らない。お腹すいた。でも食べるとお腹に脂肪が…。
若い頃、自分の老後なんて想像も出来なかった。今はむしろ、若い頃を思い出せない。
若い頃は無敵だった。今じゃ一番に老化が敵だ。
みんな歳を取る、老化する、ヨボヨボになって、そのうち動かなくなる。
本当に動かなくなるまでは、動かなくても動かさないといけない。
でも、年齢を重ねることは私は嫌いではない。だって内面の衰えは気持ち次第でいくらでも若くいられるし、今までの経験って凄く役に立つから。これから本当に動かなくなるまでの間に、いろんな経験を積んで、そして心の中を若く持って生きていきたい。