人望とリーダーシップは別物であるという気づきがあったという話
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| 注連縄 |
人望があっても人脈があっても組織を率いるリーダーとしてビジョンを示せないとメンバーには不満がたまるという話をしている人がおられまして、なるほどと思ったので重ねて書いておきたいと思います。
メンバー間での評価の尺度として、確かに人望であり人脈が重要であることは論を待たないと思います。
営業担当の間で、取引先と良好な人脈を作っている人、もしくは他の営業担当もすぐ応用できるちょっとした営業のコツを教えてあげるような人は人望があります。
人望も人脈も、担当者としての[メンバーとしての]スキルアップには欠かせない要素であることは間違いないです。
しかし、その[有能な担当者]が組織を率いるマネージャー[管理職]になったとき、そのままのやり方で進んでいけばよいと考えるのは大きな間違いなのです。
名選手名監督たらず
有能な担当者として必要な能力は確かに個人としてのスキル[技能]や人望や人脈といったネットワークでした。しかし、単に優秀な人が同列に横にいるという担当者ではなく、部下や若手という組織を率いていかなければならない管理職という立場にまず求められるのは、人脈ではなくリーダーシップなのです。
リーダーシップがなければ、個人として好かれる上司であっても、なんとなく組織や部署のビジョンや方向性が見えないという不満が澱のようにたまっていきます。
メンバー自体も何に不満なのかよくわからず、それがかえってストレスです。物分かりのいい、人望のある上司というのはそれはそれでよいのですが、それだけでは絶対に駄目です。
上司の能力の尺度をひとつ挙げよと言われたら、リーダーシップとビジョン提示力ということになります。
メンバーは、上司に対して方向性を示してくれることを望みます。
いい人である前に、リーダーとしての方向を示せる人を求めるのです。
別にいい人が隣にいても物事は前に進みません。
マネージャーにはリーダーシップが求めれます。
別にいい人として好かれる必要はないと言えます。
その方向性を自身のポリシーや考え方と合致して取り込めば、非常に気持ちよく動くことができるのです。
方向性を示せる人材になりたいです。
他人ではなく、自らと自らの組織のために難しい決断をすることができる人材。
これがリーダーシップの本質だと思います。
会津若松から博多時間の日常に戻ってしまいがちな筆者からは以上です。
(平成26年8月10日 日曜日)


