Fラン大学

【Fラン大学】いわゆる「Fラン大学」の学生の知的レベルはどのくらいでしょうか。
私は生きて半世紀を過ぎたおじさんですが、同級生や同じ会社の社員、取引先やなぜか絡んでくる若手などなどを見ていて感じることがありますので、少しでも皆様のご参考になればと記させていただきます。

私は高校で、どちらかと言えば進学校に通っておりました。当時で偏差値67で、現在は70とか言われているようです。同級生はいろんな分野で活躍しております。また、同じ組織や周囲の取引先を見ておりまして、その能力や、伸び、伸びしろ、可能性を25年以上に渡り見続け観察してきました。

結論から申しますと、Fランであろうがなかろうが、基礎的知的能力には違いがあるにせよ、その利用において個人差が極めて大きい、ということです。また、たとえ入った大学学部間に差があろうとなかろうと、いわゆる社会における伸び(出世だけではない)にはあまり関係はないということです。

高校の同級生の多くは華々しい進学実績を引っさげて、意気揚々と進学してゆきました。また、高校4年生と嘯いて、予備校での1年間以上を過ごした者も多かったです。しかしながら、当初の夢敗れてその中にはFランかそれに近い大学に進学した者もおります。

しかし、彼らの中には知力がなかったわけではなく、学校の授業がアホらしくてやっていられなかった者や、興味のある事以外に手を出さなかった者も多くおります。基本、定型の受験勉強をしないと試験には通りません。物凄いセンスが問われるのは、そうですねえ、東大の物理のクソ難しい奴とか京大のヘンテコな数学やら明治文語文で何言ってんだか意味不明、みたいな僅かな一部の科目くらいで、あとは普通に予備校AIカリキュラムに沿って標準の時間を費やして勉強すれば到達できる程度の知識と技能です。中学校卒業程度の学力と知力体力の者であれば、5,000時間程度投入すれば東大通ると思います。

しかしながら、そんな面倒なことに興味関心集中を持てずに好きな科目のみをやった仲間や、難しい本を手当たり次第分かろうが分かるまいが学んだ仲間もおります。私もその1人で、授業聞かずにクラスの一番前の席で歴史の本とか(未来人類の古典、銀河英雄伝説!とか沈黙の艦隊)など読んでおりました口ですし、友人達は三国志からフロイトやカント、ニーチェなどを訳もわからず読んでたのもおります。で、中には受験勉強は拒否するのがカッコいいと勘違い、誤解しており、当然に受験は惨憺たる結果でございました。

ただ、進む大学がどこであれ、知力において劣るものではないというおかしな自信もございました。典型的Fランに入学しさらに中退、みたいな感じでしたが、会社作って大きくしたり、上場企業の役員になったりしています。Fランから大手企業の副社長になった者、大規模校の校長になった者もおります。

社員でも、Fラン出身者が強く元気で溌剌に、働いております。そして、能力の伸びに関しては、衡平にみて、出身大学はあまり関係がないようです。Fラン出身の頭の良い者がおります。地頭は良いのですが、うまくやる気スイッチが入らず、いわゆる通常の努力が嫌いでFランに行くことになったそうです。逆に一流大卒でも伸び悩む者はおります。期待値が高いので、プレッシャーが強くて身体がうまく動かないのでしょうか。知識や能力はともかく、考え方がしっかりしているかどうかは、Fランであるかないかなどあまり関係ないようです。他人に自らの評価を委ねてしまうか否か、で決まると思います。

私には3人ばかしの子供がおりますが(もっといるかもしれません)、頭が切れると思われる長男が高校成績最底辺です。アホらしくなって高校中退するか、とのことで、学校行かない、脱走する、という体たらくでした。高認、昔の大検も取ったのですが、ぎりぎりで勝手に卒業まで持ち堪えました。授業には出ず、美術室に籠って絵を描くという状態でしたが無事卒業しました。そして、美大予備校に通い、美大で油絵を描いています。かの分野では、かなり有名なようです。よくわかりませんが、しっかりやること見つけて自らを没入できているのは気持ちの良いものです。クソ高い私学の美大の学費と東京の下宿代くらい、期間限定で出してやろうと思います。

Fラン大学には、色々な人がおります。美大なんかもFラン大学なのかもしれません。しかしながら、知力体力学力人間力、において見劣りのしない一目置くべき人材は、必ず、どこでも一定数いて、彼らの伸びる可能性は極めて高く驚くべきものである、ということは、大いに強調させていただきたいと思います。

19歳で海軍志願して宇佐海軍航空隊に配属された母方の祖父は復員して市役所職員となり祖母と三人の娘を育てたわけですが、大学にはついに行けなかったです。
あんだけ本読んで何でも知ってる爺ちゃんが高卒。
母も高卒。父は熊本上天草の農家の7番目の末っ子で、商業高校でたところで兄や姉たちがお金を出し合って、兄妹で唯一東京の私学に進学させてもらいました。
学習とは、その環境を与えていただくか否か。
そう思います。
戦争とはそのようなものかと。

以上