本当のことはテレビに出ない

刺激的なタイトルですね

池上さんが重宝されるわけ

読んでいただきありがとうございます。筆者です。

2025年1月28日に逝去された『森永卓郎』が、こんな体験談を書いています。

  • 「これからは、本当のことを言うコメンテーターは一切出演させない」

かつてテレビ朝日で土曜日深夜に放送されていた香取慎吾司会の『SmaSTATION!! 』という情報教養バラエティ番組。

『SmaSTATION!!』には、時事問題を解説者がわかりやすく解説するコーナーがあった。

森永卓郎も不定期出演で解説者の一人を務めていた。

(森永の記憶では確か)2011年頃、

時事解説のその日のテーマは、

『なぜアジアに駐留する米軍は沖縄に集中しているの?』

森永は解説者としてその理由を正当に解説した。

つまり、

米軍の主な部隊=『陸軍』、『空軍』、『海軍』、『海兵隊』など。

この内『海兵隊』(正確には『アメリカ海兵隊』)= 先遣部隊として敵地にいち早く上陸して、後続の部隊のために現地の港湾、空港、道路などを占領する。

『アメリカ海兵隊』は、いわば『殴り込み部隊』≠『防衛』の役割はない。

沖縄駐留の米軍(普天間、嘉手納など)= 海兵隊基地。

つまり元から日本防衛の役割での駐留ではない。

『沖縄駐留の海兵隊』の役割=台湾など日本隣接のアジア諸国有事の際、沖縄を拠点としていち早く戦地にアメリカ海兵隊が侵攻し、戦争をアメリカにとって有意に進める目的。

防衛ではなく、侵攻が主要な目的。

さらに言うなら、日本国内で有事の時、もっとハッキリ言うなら、

日本がアメリカに逆らうような動きがあった場合、沖縄の海兵隊が、真っ先に日本本土に侵攻する役割を担っている。

と言う解説をした。

森永がこの解説をしている途中から、番組のスタッフが青ざめ、スタジオが凍りついた。

森永のこの解説収録は完全ボツになった。

急遽代役として『池上彰』氏が呼ばれた。

もちろん時事問題解説のテーマは全く同じ『なぜ米軍は沖縄に駐留しているのか?』

『池上彰』の解説は採用され、番組として放送された。

その放送を見た『森永卓郎』から見ても、見事な解説だった。

確実にある日本の対米隷属的な側面、つまり、

『日米安全保障条約』、『日米地位協定』などには一切触れることがなかった。

地理学的、地政学的見地から、日本やアジアの防衛上、沖縄という土地、場所がベストポジションであるということを、

説得力を持って解説した。

そしてちょうどこの頃から、地上波テレビというメディアにおいて、『池上彰』の露出は増えていった。

『池上彰』=テレビでの解説者としての人気を獲得し、博識でわかりやすい解説者としての地位を確立していった。

『メディアの寵児』呼ばれ『池上無双』と呼ばれるまでになった。

さらに言うとちょうどこの頃(池上彰のテレビ露出が増えはじめた2011年あたり)から、

地上波テレビは、コンプライアンスやポリコレ(ポリティカル・コレクトネス)を、過剰に遵守しはじめ出した。

同時に国家、政権、巨大企業への批判もなくなっていった。

本来マスコミでもあるはずの地上波テレビは、マスコミとしての信頼を失っていき、

地上波テレビ=マスコミという役割を果たさなくなっていった。

ちょうど同時期に『池上彰』は、ニュース解説者として重宝されるようになっていった。

以下は『池上彰』とは直接の関係はないが。

『森永卓郎』は、2024年頃、あるテレビの情報番組のコメンテーターからこんな話を聞いた。

その番組のプロデューサーが言った言葉である。

プロデューサー:「これからは、本当のことを言うコメンテーターは一切出演させない」

まあ、これも、ひとつの解釈に過ぎず、ひとりのマスコミに干されたおっさんの繰り言恨み言、と切って捨てても構いません。

但し、死んだ私の母方の祖父は、海軍宇佐海軍航空隊の戦闘機爆撃機雷撃機の整備兵でありましたが、全く同じ解釈を、孫の当方に語っておりましたっけ。

かような、さまざま異なる視点で物事を見るというのが筆者は好きでして、わざわざ、自らの発表の場で、言いたいことを書いておく、というのをやっているだけでございます。

以上