「お前こらぁ」維新市議が橿原市長に暴言の事案明るみに

市長は告訴検討

奈良県橿原市の日本維新の会の市議が、2021年9月に市長を議長室において「怒鳴りつけた」音声があります。

 【音声に残された日本維新の会 原山大亮橿原市議の発言】
 「なんで俺の発言だけ問題あんねん。お前。こらぁ!お前ええ加減にせえよ、お前。都合のええことしやがってわれぇ」

 すさまじい怒鳴り声の記録。これは去年9月、奈良県橿原市議会の議長室での音声をMBSが独自に入手したものです。

 声の主は日本維新の会所属で、当時、橿原市議会で議長を務めていた原山大亮市議(45)です。一方、怒鳴りつけられているのは橿原市の亀田忠彦市長(49)です。

 なぜこうした騒動になったのか。4月27日、亀田市長に話を聞きました。

 (橿原市 亀田忠彦市長 4月27日)
 「『この話潰したろか』と。言ってみれば、まくし立てるような勢いで相当強く。席も立ち上がって私の目の前まで迫って来られましたから」

 奈良県では2031年に国体の開催が内々定していて、メイン会場として橿原市の運動公園などの整備案が市議会で議論されていました。賛成の市長派と反対の反市長派の意見が拮抗し、委員会前の慣例である事前説明の場で原山市議が怒声を浴びせたのです。

 【音声に残された原山市議と亀田市長とのやり取り】
 (原山市議)「なんで、なんで俺の発言だけ問題あるって言われなあかんねん」
 (亀田市長)「何の話ですの」
 (原山市議)「何で俺の発言だけ問題あんねん。お前こらぁ!お前。市からのお前、(奈良)県からの書類て書いてあるやつ、なんで(橿原)市の意見も入っとる。お前」
 (亀田市長)「県が作ったんですもん」
 (原山市議)「お前の発言はほな問題ないんかい」

 提示した資料について市長が委員会の前に「外部には出さないように」と守秘義務の遵守を求めたことが、原山市議の怒りをかったということです。

 (橿原市 亀田忠彦市長 4月27日)
 「あの口調で、あの剣幕で来られるとやっぱり恐怖感はありますよね、すごく。強要や脅迫にあたると思うんですよね、十分。たとえばしっかり告発するとかですね、そういったことも視野に入れて考えていかなあかんと」

 今回の暴言について、原山市議に直接話を聞きました。

 (日本維新の会 原山大亮橿原市議)
 「僕が議長という立場で市長を叱責するつもりがですね、ちょっと感情的になってあんな言葉になってしまったんですけど。より良い形の橿原市を作っていくためにそういう発言になってしまった。本当に反省しています。申し訳ありませんでした」

 原山市議は4月27日に橿原市議会に辞職届を提出し、受理されたということです。

 亀田市長は今後、刑事告訴を検討しているということです。

市議は辞職

多くの選挙民は、候補者個人のことはあまり知らず、政党のみで投票せざるを得ません。

特に関西エリアでは、維新であれば期待され当選確率が高くなります。

それだからこそ、候補者として公認する政党の責任は極めて重いものになります。

新しい政党で歴史が浅く、候補者をたくさん擁立し、当選させなければ政策の実行力が高まらないという事情はあるかもしれませんが、そんなのは政党側の事情であって国民に共感される事情とは言えません。

もう一度、政党としてきちんと候補者個人個人の身体検査をする必要があると思います。

行動や発言には常に細心の注意を払っていきたいものです。

いつも、録画録音されていて、どこに出しても恥ずかしくない振る舞いをするということを肝に銘じてまいります。

人生は修行なり。

以上