シリコンバレー銀行破綻の真相

一夜にして潰れたシリコンバレー銀行

大手のVCや競合他社はツイッターを舞台にシリコンバレー銀行を潰そうとし、噂を広める事で取り付け騒ぎを起こして実際に経営破綻させた。
アップフロント・ベンチャーズのマーク・サスターは次のような言葉で騒動を煽った連中が居たのを非難している「映画館で火がついていないのに”火事だ”と騒いで自分が真っ先に脱出し、家で祝杯を挙げている」そういう連中が居ると指摘した。
やはりVCプライマリーのブラッド・シュルガは「過去48時間にわたってSVBの取り付け騒ぎを起こし金融機関を転覆させた」「この惨事はVCがSNS上でヒステリックに喚いた事で引き起こされた」と発言した。シリコンバレー銀行の破綻を望んだVCの中には破綻すれば利益を得られる手法で投資していた者が居て、最も熱心に破綻するよう仕向けたと想像できる。
シリコンバレー銀行は確かに投資環境悪化や米金利上昇で打撃を受けては居たが、経営破綻するほとの緊急事態ではなかった。
シリコンバレー銀行は日本の銀行のように単に融資するだけはなく起業家のスポンサーで教師で支援者も兼ねた『親のような存在』と言われていた。
例えば個人で起業する時大きな負担になるビジネスやIT系ソフトウェアは1本数万円以上するが、SVBは自社で契約して無償で提供してくれた。
創業者はもうWindowsもオフィスもアドビもCADも何もかも無料で使い放題になり、企業が成長すればお金の心配なく活動できた。
日本の銀行は審査に数週間かけて結局ノーと言うがSVBは担保なしで即決融資、こうした文化が米巨大IT企業を次々に生み出した。
SVBは40年前資金繰りに苦労していた学生起業家の為に教授が創設した銀行で、学生や創業者を「王様のように持てなした」と言われてきた
大手銀行に相手にされないような貧乏学生をSVBは一人前の起業家のように扱い融資や指導し、無料の旅行にも招待して成功するまで導いた
SVBはそうしたスタートアップ企業の新規上場株(IPO)で儲けていたが2017年頃からIPOは下火になり替わりに米国債に投資した
だがインフレ対策でFRBは急激な利上げを行い、利上げすると国債が値下がりするのでSVBは損失を被った
破綻するほどではなかったがSVBの破綻に賭けた連中はツイッターで「明日破綻してお前の預金はなくなるぞ!」と触れ回り回収騒ぎを起こした
そして実際に経営破綻してしまったというのが真相だと思われます。

ということは、このような慈愛溢れた金融機関のニーズはまだまだあるということで、このようなシリコンバレー銀行のような銀行がまたぞろ復活することもあるのではないかと思うわけです。それこそ、日本におけるかつての日本興業銀行のように。復活させてみたいと思いながらこの筆を置かせていただきます。