住宅ローンを組まなくてもマイホームが手に入る方法

譲渡型賃貸住宅という仕組み

住宅ローンを組まなくてもマイホームが手に入る。募集→即完売の譲渡型賃貸住宅「家賃が実る家」が人気です。つまり、頭金がなくてもローンの審査にも通らなくても、新築の家を手に入れる方法です。もちろん、長い期間住み続けるという信用を積み上げてこそ、実際に家が手に入るわけですが、これは良い仕組みだと思います。
新築の家を手に入れるなら、何十年にも渡る住宅ローンを組むのが当たり前。そんな常識を覆すサービスが今、巷を賑わせています。それが、譲渡型賃貸住宅の「家賃が実る家」です。このサービスが一体どのような仕組みで成り立っているのか、運営会社である株式会社Minoruによると、こうなっています。

不動産スタートアップが仕掛ける新たな「持ち家」の形

人気上昇中の「譲渡型賃貸住宅」です。株式会社Minoruが展開する「家賃が実る家」は、家賃を払い続けることで持ち家が手に入る画期的なサービスです。家の間取りや土地を選んで住宅を建てるという点では、「家賃が実る家」は、全くこれまでの新築住宅と変わらないものです。しかしこのサービスの場合、最初は「賃貸」という形でスタートするのが大きな違いです。その後、住んでいる人が一定期間家賃を支払い続けると、最終的にその家が譲渡されるという仕組みです(期間は最初に設定)。

この方法の最大のメリットは、住宅ローンを組まずに家を建てられることです。さまざまな理由で住宅ローンの審査に通らない人であっても、このサービスであればマイホームの夢を叶えることができます。最初は賃貸として入居するため、原則、賃貸住宅への入居時と同等の審査だけで良くなります。もちろん、家賃の未払いなど不義理があれば、賃貸契約の債務不履行ということになり、マイホームを追い出されて大家側は別の入居人(テナント)を探すということにもなります。家の備品をあまりに粗末に扱うなどの債務不履行についても同様です。他人の持ち物なので。

そもそもこのサービスが始まった理由は、住宅ローンの審査という問題が大きく関わっているといいます。「家賃が実る家」を展開する株式会社Minoruの創業者・森裕嗣(もり・ゆうじ)さんと代表取締役・広瀬智也(ひろせ・ともや)さんに経緯を伺いますと、株式会社Minoruが展開する「家賃が実る家」(https://minoru-ie.jp)。同サービスは北海道と沖縄を除くすべての都道府県で施工可能、とあります。通常の注文住宅と全く同じですが、住宅の持ち主が不動産会社に留保されたまま、賃貸形式で入居者に貸し出すわけです。そして、例えば20年間、無事家賃を払い続け、平穏無事に住み続けているといった条件を満たした場合、その物件の譲渡契約の完結権が行使され、晴れて物件のオーナーになるということです。その間の家賃は、通常の賃貸物件を借りるより少しは高くなりますし、下手な使い方をした場合のキックアウト条項(出て行けといわれるリスク)もありますが、それでも、自分の住みたい家をイチから作り上げて、その住宅に長期で賃貸し続けるという新しい信用補完と金額の支払い方法は、新しい方法として一定以上の市場シェアが見込めるのではないかと思います。ここで、本当は物件の利用価値など全くわかっていない地方銀行ほかの住宅ローン事業者は、政策の転換を大いに迫られるでしょう。

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