(2020/04/17)【意見】これからはアフターコロナではなくウィズコロナの世界と考えていかなければならないと思うという話です
おはようございます。
毎日行動制限がかかってストレスのたまる日々をお過ごしのことと思います。
カール・ヒルティ(Carl Hilty、1833年2月28日 - 1909年10月12日)という、近代の大思想家がいますが、この人はキリスト教倫理精神から節制を勧めた、日本の清貧の思想に通じる考え方を世界に広めた人として有名です。
日本でも、『幸福論』として訳された著作が有名ですが、確たる信念や軸に基づいた生活を続けるために、節制して享楽を避け、摂生養生して処世を渡っていくことが述べられておりまして、浅学(碩学ではない)の筆者が一番心に残ったのは、人を不安にする要素は時柄そのものではなく、人そのものの考え方が生み出していることの方がはるかに多いということです。
例えば、人間が100%到達する「死」についても、元来それ自体が恐ろしいものではありません。
おそらく、毎晩眠ったように意識がなくなる、そういった状態のことを指すので、死んでいるという状態を怖いと感じるのは死んでいないということであり、そういった、死は恐ろしいという先入観や主観的な考え方そのものの方に囚われてしまう、とどまってしまう、澱(よど)んでしまうことの方が、よほど恐ろしいということになるのです。
つまり、自分の不幸のその殆どは、実は自らが生み出しているだけであり、そうやって自らが生み出した不幸に苛まれた結果、他者や他人や国家や首相や政治や世の中そのもの、要するに自分以外を責めるのは、教養の無いものがやる卑しい、さもしい仕置であるということになります。
現金を配れとか、安倍が悪い、とか「だけ」言っている人たちは、このことを振り返ってみたほうが良いかもしれません。
そして、自らのみを責めるのも、あまり良い仕置でもありません。
自らに原因があるということで自分に矢印を向けるのは大変良いのですが、自分の唯一の味方である自分自身が自らを責め立てては、自分の精神の行き場がなくなってしまいます。
こうした、とても真面目な人が自ら命を断ったり、自らの人生を曇らせてしまうような状況になってしまうのを、筆者も45年も生きてきました中で、多く見てきました。
ですので、自分を責めるのは教養の浅い人がやることとして、ぜひ慎んでもらえればと思います。
つまり、他人も自分も責めないのが、本当の教養者、自学者として、完全に自由に自らの能力を滋養し発揮できるようになる、教育による効用だと思っています。
自分を甘やかず、そして責めないというのは非常に難しいですが、それぞれの人生が豊かになるために自分に矢印を向けて考えるというのは大切なことだと思います。
それは、新型コロナウイルスショックがあろうがなかろうが、本当は人間としていつも向き合っていかないといけないことなのだと思っています。
さて、新型コロナウイルスショックによって、今までの事業構造なり経済活動の前提が大きく変わったのは間違いありません。
既存の事業の「型」が持続可能かどうかを慎重に見極め、もし持続可能性が少ないと判断するならば、新しい領域にシフトすることが必要です。
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これは、スタートアップやベンチャーの世界へ軽々しく誘い込んでいるわけではなく、どんな内部留保を行っている大企業(世界的規模のメーカーや日本最大手の一角である大手ゼネコン)であっても、ウイルスの脅威に対してはほぼなすすべもないということから、より機動力の高い中小個人企業単位での経済活動こそ、これからの経済社会の基本だと考えるに至ったからでもあります。
国家の仕組みとしても、地方分権、地方自治が進み、いわば、150年前の幕藩体制のような状況になるのではないか、とすら考えています。
このあたりについては、より明確にまとまったところで、別の記事なり動画配信記事で語っていこうと考えています。
アフターコロナではなく、ウィズコロナ、というのが基本的な考え方です。
元に戻るのを期待する、という救世主思想、回顧思想ではだめだと思います。
新型コロナウイルス以外の、未知のウイルスが今後発生しない、という保証はだれもできない、というのが最初に申し上げた、不安は自らが生み出す、と言っていることなのです。
人類は、新型ウイルスの恐ろしさを知ってしまいました。
今後も、未知のウイルスに恐れ続ける生き物になるはずです。
この、ビルトインされてしまった不安を包含した世界を、アフターコロナではなくウィズコロナの世界として考え、日々刻々と変わりゆく世の中に軸をもってできるだけブレずに生きていきたいと思います。
昨日も申し上げましたが、45歳といえば、風の谷のナウシカの腐海の剣士ユパ様も同年齢です。
こちらからは以上です。
(2020年4月17日 金曜日)