森元首相がオリンピック憲章違反について謝罪会見(2021/02/04)
オリンピック憲章(とくに「オリンピズムの根本精神」の「6」)には、差別を禁止する規定があります。
昨日の森発言は、会議運営に支障となる発言をするタイプを「女性」という属性へとステレオタイプ化したことでは差別発言、しっかり議論・発言をすることを「困る」「わきまえ」といった言葉でけん制してしまっていることでは民主的な議論を蔑視する発言となります。
こうした公人発言を規制する法律は日本にはないので、法的問題にはなりません。しかし国際社会から見て、日本の文化度や民度を示すシンボルとなるべきオリンピック・パラリンピックの組織トップが、オリンピック・パラリンピックの精神と逆行する発言をしたことは、許容できる限界を超えたというべきでしょう。
言葉の表面に対する謝罪よりも、《偏見を捨てて議論を尽くすこと》を実現する方向に思考と会議の空気を転換してくれるのかどうかを、見守らなくてはならないと思います。
世界中から選手団や観客を受け入れようとしている東京オリンピックの最高責任者の発言としては、到底世界からは許容されないものと思われます。