カネカネカネのつまらない話の決算説明風景(パナソニック)
おはようございます。
2013年10月の上場企業の決算説明に関する感想記事です。
伝統ある松下電器の名を捨てて、創作英字名称に社名を変更した(ナショナルではない)大手家電メーカーの収支改善策が発表されました。
しかしどうしてCFO(最高財務責任者)の話ってこんなにつまらないのでしょうか。
それは徹頭徹尾カネカネカネであり、言葉はフリーキャッシュフローだの減損回避だの事業売却による現金確保だの借入金圧縮だの財務格付維持だの難しい言葉だらけですが、要するに会社として社会に何を打ち出せるのか、そうして従業員の雇用を守って生きがいを作り出すかという視点がすっぽりさっくりないからでしょう。
のっけから1万人規模の人員削減、構造改革費用という(特別損失)に計上するので織り込み済だという説明です。
涙の一粒も流してほしいものです。
自らが費用をかけて採用して育てた社員をまた費用をかけて辞めさせるそうです。
彼らが働いて儲けられる事業を見つけるのが先でしょうに。
経営者には深夜労働もないのですからPPTの資料作りよりも収益を確保する方策を考えてもらいたいものです。
また、手塩にかけた事業部門の売却によりキャッシュを確保するとのことです。
事業部門の切り売りは営業利益率5%の達成如何で決めるとのことですが、いつの期間の利益率を尺度として用いるのでしょうか。
少し前まで液晶テレビで世界の先頭を走っていた家電メーカーの数年前の決算を見てみれば、これ以上ない利益率だったはずです。
失敗は、液晶テレビ工場の設備投資の切り上げ時を誤ったことであり、期間利益が少ないからではないのです。
事業の見直しに、今時点だけの成績を当てはめるのは大学入試の結果だけで人間のその後の活躍発展も切り落としてしまうことに似ています。
普段から自らを変え続ける企業努力を続けることが大切なのでしょう。
創業からの起業家精神や前垂れ精神がいつしか失われ、画一的なブランド構築が目立つようになってきました。
世界最大の単一スマホメーカーにもその兆候が見られますが、その先をずっと行っているのかもしれません。
アップルじゃなくてソニーや日本電気の製品を買いたいと願う筆者からは以上です。
(平成25年10月15日)