長期投資で株式や債券をおすすめして商品や通貨をすすめない理由(2021/06/08)

長期投資において、そのリターン成否のほぼ全てを決めるのは資産配分(アセット・アロケーション)です。どの投資分野に投資するのかの投資判断が最も重要だと思います。

アセットアロケーションとは大型株、小型株、外国株、国内株、ハイグレード債、ハイイールド債、インフレ調整後の国債など、相関性の低いアセット(資産)クラスにポートフォリオをどうやって分配するかを意味します。

そして、相関性が低いということは、これらの投資がすべて同時に同じ方向に動くわけではないということです。要するにバラバラであればあるほど望ましいということなのです。あるものが上昇すれば、他のものは逆の動きを(下落)したり、さほど上昇しなかったりと、違った値動きをすることが、全体としてのリスクを下げることになる、これが現代ポートフォリオ理論の基本中の基本スタイルです。

さてここで、筆者はアセットアロケーションの話をする時に、どうして株式と債券のことだけ話すのか、逆に投資対象としては商品やコモディティ、現物通貨とか仮想通貨とか、はたまた不動産とか、流動性と投資性が充分高まっているこれらのアセットクラスを含めないのか、というご質問をいただくことがあります。

コモディティ(Commodity)とは、一般に、「商品」のことを指す言葉で、コモディティ投資とは、商品先物市場で取引されているエネルギー(ガソリン、原油、灯油、天然ガスなど)、貴金属(金、プラチナ、銀、銅、アルミニウム、亜鉛、など)、農産物(トウモロコシ、大豆、小麦、米、肉、砂糖、ゴム、など)といったコモディティ(商品)に投資することをいいます。

先に答えを申し上げますと、これらのアセットクラスには、持っていても付加価値が付かないからです。特に原油や天然ガス、小麦、大豆、コーヒーなどは定期的に大幅な上昇を見せるので多くの人は驚かれるかもしれませんが、長期的に見れば付加価値は付かず、それが問題なのです。むしろ在庫のままだと陳腐化します。金は輝いていてきれいですが、なんの利潤も利息も配当もクーポンも生みません。

儲けを生み出すためには、一般的に需要と供給のバランスが崩れていることが必要です。例えば、2019年は米国中西部の洪水の影響で作付けが遅れ、トウモロコシが5年ぶりの高値を記録したことがありました。

しかし残念ながらこのような天候を事前に予測することはほぼ不可能です。

投資の専門家の中には、例えばインフレ・ヘッジとしてコモディティを勧める人もいます。確かに、食品やエネルギー価格の上昇は、時としてインフレが起こる主な要因となります。でも長期的に見れば、最もリターンの高いアセットクラスである株式の方がはるかに優れていると思います。こちらは専門家ではなくて、単に投資の世界に長く足を踏み入れ、色々と修羅場をくぐっているのでわかります。

コロナ不況で金持ちになる方法

実は、多くの金持ちと言われる人たちは、不況や金融恐慌、といった状況を逆手に取り、さらに金持ちになり、そういう場面で大きく資産を増やしていきます。
コロナ不況でこれから起こる、投資の大チャンス、と手ぐすね引いて待ち構えているのです。世の中のブームの先を読み、裏をかいて投資する株式数を増やしていきます。仕込みは上々、というところでしょうか。

特に株式投資における価格の上下変動が気になる場合は、上がったら売ってしまい、また割安なままの高配当実績と予測の米国株を買い、そして買った株の価格が下落するようなら、そのまま保有し続けて配当が出たらさらに同じ株を買い増してどんどん株数を増やしましょう。そのうち、買った簿価をある程度超えたらまた売却すれば良いのです。この繰り返しです。

それでは、時間を味方につけた長期投資の秘訣をお伝えしました。また明日お会いしましょう。